義教さんに、今後の展望を尋ねたところ「今まで通り、一つひとつの作業を真面目に、ちゃんとすること」との答えが返ってきました。「いい仕事をするにはそれしかありません。ちょっと面倒くさいなって思うと、それなりの楽器になってしまいます。分業でやっていますので、それぞれ職人が、この方がいいものができる、いいものを作るにはどうしたらいいだろうと自分で考えて工夫しながらやってくれているからこそ、いいコントラバスができるんです」。
木材から楽器を製作し、美しい音色を生み出すヒガシ絃楽器製作所。木と真摯に対峙する職人の姿勢が、素晴らしい音色に表れるのでしょう。宇治生まれのコントラバスの演奏をぜひとも聴いてみたい、そんな気持ちが湧いてきました。