福島県の日本酒、というと東日本大震災からの復興と絡めて語られることが少なくないのですが、有賀さんははっきりと「もう、復興は意識していないですね」と語ります。福島県では震災後、有賀さんも通った清酒アカデミーなどで県内の酒蔵同士が交流しつながり、技術を高めあって、2021年には全国新酒鑑評会8回連続金賞数日本一という記録をつくりました。「もちろん、酒蔵に戻ったのは震災がきっかけではありましたが、この10年で基礎固めはできたと思っているので、これからは各酒造がそれぞれの個性を磨き上げて行く段階に入っていると感じています。有賀醸造も250年続いてきた地元の酒蔵という歴史を、次世代につなぐための酒造りを続けていきます」
最高級の酒米の味を存分に生かし、杜氏・有賀さんの情熱のこもった純米大吟醸「生粋左馬」。大切な人と、おめでたい席でじっくり味わってみてください。