日本で販売されているニット製品のうち日本製はわずか2%。縫製業界全体が落ち込む中、会社全体を活気づけるために掲げた夢が「自分たちが作ったポロシャツを宇宙飛行士に着てもらおう」でした。自分達でしか作れないモノづくりを目指し開発を行い、2009年に船内着採用の一般公募があり、縫製技術とパターン技術が認められ山崎直子宇宙飛行士がディスカバリー号の船内活動着として着用頂きました。
今となっては希少な日本製ですが「この技術の灯を消したくない」との想いで動体裁断・動体縫製技術を用いたファクトリーブランドを立ち上げました。
【動体裁断+動体縫製とは】
「動体裁断」とは、機能系被服デザイナーの中澤愈教授が人間の皮膚を研究して生まれた、四次元的衣服設計です。オリンピック選手のユニフォームとしても採用されており、 この技術によって作られた製品は通常製品とは全く違い、身体のシルエットを美しく表現できる上に、動きにフィットし引きつれがなく今までに体験したことのない着心地の衣服になります。
「動体縫製」とは、複雑に設計された動体裁断の型紙を美しく縫い上げ、ニット素材の良さを引き出す縫製技術。動体裁断パターンは1つのパーツが、大きく複雑な形をしています。 さらにニット素材ということもあり、伸びる生地・長い距離を縫う・カーブが多い、などの理由で機械化をしづらく手作業が求められます。これらの特性を最大限に引き出し、美しく縫いあげる技術を「動体縫製」と呼んでおります。