飛騨牛が血統を重視することにも繋がりますが、その歴史の発展は安福号という種牛の存在が大きく影響しています。飛騨地域での和牛の品質改良は安福号の登場よりも以前から行われていましたが、1981年にこの安福号を導入し、それまでの飛騨地域で育成されていた和牛との掛け合わせを行ってから、そこで生産される肉牛の品質が格段と良くなりました。
その7年後である1988年にその品質から飛騨牛のブランド名がつけられたので、一般的には飛騨牛の歴史は安福号から始まったとまで言われています。
従来、飛騨牛というブランド名がつけることができる肉牛は、現在の飛騨牛の規準に加えて枝肉の品質が格付けでA5ランクもしくはB5ランクでなければならないとされていましたが、2002年にその基準の拡大化を図ることによって比較的価格の低い値段の牛でも飛騨牛ブランドを名乗れるようになりました。
そのようなブランド規準の拡大化によって幅広い価格帯で提供されるブランド牛となり、現在においては岐阜県を代表する和牛となったのです。