国産ジーンズ発祥の地に旋風! 新進気鋭のデニムブランド 岡山県倉敷市

岡山県倉敷市といえば、レトロな街並みが広がる倉敷美観地区が有名ですが、
今回は市の南部に位置する、国産ジーンズの発祥地である児島地区に注目。
いたるところにデニムがあふれ、個性豊かなジーンズショップが軒を連ねる通りや、
国内外から注目を集めるデニムブランドの工房兼ショップを訪ねました。

国産ジーンズ発祥の地に旋風! 新進気鋭のデニムブランド 岡山県倉敷市

岡山県倉敷市といえば、レトロな街並みが広がる倉敷美観地区が有名ですが、今回は市の南部に位置する、国産ジーンズの発祥地である児島地区に注目。いたるところにデニムがあふれ、個性豊かなジーンズショップが軒を連ねる通りや、国内外から注目を集めるデニムブランドの工房兼ショップを訪ねました。

レトロとモダンが交錯する倉敷美観地区

レトロとモダンが交錯する倉敷美観地区

 柳が揺れる倉敷川沿いに、白壁やなまこ壁の伝統的な建物が連なる倉敷美観地区は、連日観光客で賑わう散策スポット。江戸~明治時代の面影を色濃く残す町のなかには、レトロな町家カフェをはじめ、デニム&帆布など倉敷ブランドのショップも軒を連ねます。船頭さんの案内で倉敷川をゆったりと進む「くらしき川舟流し」で舟上から風情溢れる町並みを眺めたあとは、ギリシャ神殿風のたたずまいに圧倒される「大原美術館」へ。館内にはモネやピカソ、エル・グレコなど西洋の名だたる画家の絵画が数多く展示され、アートなひと時を過ごすことができました。

〈上〉川舟流しのチケットは当日販売のみ。乗船場近くの販売所で購入しよう 〈左下〉大原美術館の本館入り口にはロダンの彫刻が 〈右下〉白壁やなまこ壁と黒瓦のコントラストが美しい


児島の町は、駅もストリートもデニム一色

児島の町は、駅もストリートもデニム一色

 倉敷美観地区を散策したあとは、最寄りのバス停倉敷市民会館から下電バス茶屋町線で約15分。JR茶屋町駅で電車に乗りかえ、今回の旅の目的地である児島を目指します。
 倉敷市の児島地区は、明治時代から繊維産業が盛ん。1960年代には国内でいち早くジーンズの生産に取り組んだことから「国産ジーンズ発祥の地」ともいわれています。約15分の電車旅を経てJR児島駅に降り立つと、驚きの光景が!ホームにあるエレベーターや自動販売機、さらには駅長室や改札機のフラップなど、ありとあらゆる箇所がデニム仕様になっており、思わず目が釘付け。ジーンズの聖地・児島ならではの面白い取り組みだと感じました。

〈左上〉JR児島駅前のアーケードには本物のジーンズが飾られる 〈左下〉自動きっぷうりば周辺の壁もデニムの写真でラッピング 〈右〉改札機のフラップはジーンズのポケットをイメージ。巨大なジーンズが描かれた奥の階段にも注目

 JR児島駅から10分ほど歩くと「児島ジーンズストリート」に到着。東西に約300m続くノースエリアと、南北に約120m続くサウスエリアからなる通り沿いには、児島ブランドを中心とした約30店舗が集います。
 元来は商店街でしたが、国内外で有名な「桃太郎ジーンズ」をはじめ地元メーカーが中心となり、児島ジーンズのPRと町の活性化を目指して整備。個性的なショップが軒を連ねているので、お気に入りのデニムアイテムを探すことができます。また、ストリートの空には本物のジーンズがはためき、石畳のレトロな雰囲気と合わせてフォトジェニックなスポットとしても人気です。

〈上〉地元で製造された児島ジーンズを中心としたショップが集まる 〈左下〉通り沿いで、児島生まれのゆるキャラ「Gパンだ」のフォトスポットを発見 〈右下〉空に泳ぐジーンズは、ストリートのシンボル的風景


デニムの聖地から世界へ! 話題のデニムブランド

デニムの聖地から世界へ! 話題のデニムブランド

 児島にはたくさんのジーンズメーカーがありますが、なかでも今、注目を集めているブランドが「graphzero」です。児島にある工房併設店「THE DENIM FACTORY SHOP」には、こだわりの詰まったオリジナルアイテムが並びます。
 代表の鈴木徹也さんは、児島にある生地の卸問屋に生まれ職人の手仕事を見て育った、いわば生粋のプロフェッショナル。graphzero は鈴木さんの呼びかけで、縫製・加工・染色など7人の専門職人が集い、2004年に営業を開始しました。「最初は1人10万円ずつ持ち寄って、わずか70万円の資金でスタートしました。ブランドコンセプトそのまま“ゼロ地点からのものづくり”だったんです」と笑う鈴木さん。
 しかし現在では、ジーンズのフルオーダー制作は4カ月待ちという人気ぶり。2019年春には、東京国際フォーラムで開催されたファッションイベント「PROJECT TOKYO」で、全250店舗のうち上位6店に選出され、ラスベガスで展示会を行うことも決定。国内外で旋風を巻き起こしています。

〈上〉デニム生地で作られたシャツやカバン、小物など多種多様なデニム製品が揃う 〈左下〉16oz右綾ストレートジーンズ1万8500円~。穿きこなせば右のような最高の色落ちに 〈右下〉長く愛用してほしいとの想いから、購入したデニムは無料でリメイクもOK

 graphzeroの強みは、企画から販売まで一貫して行っていることです。店舗の隣に立つ工房では、パターンルーム・裁断場・縫製場などジーンズ作りの現場を、無料で見学することができます。
 倉庫にずらりと並んだ生地を手に取り「これは旧式の力織機で織り上げたもので、縮みや捩れ防止加工はせず毛羽立ちもそのまま。“織りたての生機(きばた)”ならではの風合いが独特です」と教えてくれた鈴木さん。ブランドの顔である16ozセルビッジデニムに使われるこの生地は、王道の右綾をはじめヘリンボーンや昼夜織ヒッコリーなど、全5種全てがオリジナルなのだそう。「私たちが目指すのは、日本人クリエイターによる、本物のMADE IN JAPAN。その根底にあるのは、ものづくりが好きだという気持ちです」。

 国内外からファンが訪れるというジーンズの聖地・児島。生産地を訪れて、作り手の想いにふれてみてください。そうすればきっと、お気に入りのジーンズが見つかるはずです。 (2019年7月)

〈上〉ジーンズ作りで余った生地も無駄にせず、小物作りに活用するのもさり気ないこだわりの一つ 〈左下〉生地作りから縫製まで一貫生産を行うことで、自分たちのイメージを明確な形に 〈右下〉工房で作るオーダーメイドのジーンズは3万5000円~

“DENTO” KIMONO JACKET

“DENTO” KIMONO JACKET

児島のデニム工場が手がけるオリジナルブランド「BLUE SAKURA」の一押しアイテムがこちら。日本の伝統着からインスピレーションを得て、現代ファッションと融合させたデニム仕立てのジャケットは、個性的で新しいスタイリングにぴったり。サイドの隠しポケットやスリットなど、細部にまでこだわりが光る一着です。
※掲載の「お礼の品」は品切れや季節の都合で受付を終了・中止していることがあります。

〈左〉児島ジーンズストリートに店舗を構えるファクトリーブランド 〈右〉基本は右の七分袖。店舗では長袖や刺し子Ver.も販売している

SPOT LIST

くらしき川舟流し(くらしきかわぶねながし)

【電】086-422-0542(倉敷物語館臨時観光案内所)【住】岡山県倉敷市本町中橋付近【交】JR倉敷駅から徒歩15分【料】乗船500円【時】9時30分~17時(30分おきに出発)【休】第2月曜(祝日の場合は運航。12~2月は土・日曜、祝日のみ運航)【P】周辺駐車場利用

大原美術館(おおはらびじゅつかん)

【電】086-422-0005【住】岡山県倉敷市中央1-1-15【交】JR倉敷駅から徒歩15分【料】入館1300円【時】9~17時(延長開館の場合あり)【休】月曜(祝日の場合は営業、7月下旬~8月と10月は無休)【P】周辺駐車場利用

児島ジーンズストリート(こじまじーんずすとりーと)

【電】086-472-4450(児島ジーンズストリート推進協議会事務局)【住】岡山県倉敷市児島味野【交】JR児島駅から徒歩10分【時】【休】店舗により異なる【P】周辺駐車場利用

graphzero THE DENIM FACTORY SHOP(ぐらふぜろ ざ でにむ ふぁくとりー しょっぷ)

【電】086-441-9056【住】岡山県倉敷市児島元浜町112-2【交】JR児島駅から徒歩15分【時】10~18時【休】不定休【P】6台

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