動物と自然に癒される。南紀白浜“和み”旅

おすすめモデルコース

　 11:00 ７頭のパンダファミリーが暮らす「アドベンチャーワールド」

紀伊半島の南に位置する和歌山県白浜町。白良浜や温泉が有名な南紀白浜エリアですが、動物好きなら必ず立ち寄ってほしい場所が、動物園・水族館・遊園地複合型施設のアドベンチャーワールドです。訪れた人が動物や自然に出会って笑顔になれるようさまざまな工夫が凝らされています。

まず驚くのが、人と動物との距離の近さ。アドベンチャーワールドでは陸・海・空の140種の動物たちが広大な敷地でのびのびと過ごしています。陸の動物たちに出会える「サファリワールド」では、砂地や岩場など実際の生息地帯に近い環境で暮らす様子を、列車タイプの専用車「ケニア号」やカート、徒歩で移動しながら間近で観察できるのです。ゾウやキリン、ライオンなどの動物たちへのエサやり体験もあり、自分の手からエサを与える感動で思わず笑顔がこぼれます。

「サファリワールド」以外でも「マリンワールド」ではイルカやアシカなど海の動物たち、「ふれあい広場」ではカピバラや鳥の仲間たちへのエサやり体験ができ、大人にも子どもにも人気です。（※事前予約が必要なアトラクションもございますので施設のホームページをご確認ください）

アドベンチャーワールドは希少動物の繁殖と保護にも力を入れています。一番の見どころは何といってもやはりジャイアントパンダ（以下、パンダ）。アドベンチャーワールドでは、現在7頭のパンダファミリーが過ごしています。

パンダは「パンダラブ」と「ブリーディングセンター」の2カ所で暮らしており、「パンダラブ」では、ガラスごしではなくパンダを観察することができ、竹を食べる様子を見たり音を聞いたりすることも。それぞれのパンダに個性があり、顔つきや寝相、食事の好みも違うそうですよ。ぜひじっくり観察してみてください。

　 16:00 「ＩＮＦＩＮＩＴＯ　ＨＯＴＥＬ　＆　ＳＰＡ」で極上の癒しを

この日のホテルは「INFINITO HOTEL & SPA南紀白浜」。白浜のリゾートホテル群の中でもひときわ高台にあるこちらのホテルは2017年にリブランドオープンし、海のまち白浜らしく「船室」をコンセプトとした内装が光るラグジュアリーホテルです。

今回宿泊するのはオーシャンビュービスタ・ラグジュアリーツイン。開放感のある42.7平方メートルのお部屋からは白浜の町と海を高台から一望できます。4畳の小上がりに座るとちょうど目線の高さに海が見えるので、くつろぎながら贅沢な気分に。リゾート地の喧騒から少し離れてゆったりと過ごすことができます。

白浜温泉は道後温泉、有馬温泉と共に「日本三古湯」の一つとして、古くは飛鳥・奈良時代から天皇が湯治に訪れた地です。白浜には15の源泉があり、こちらの温泉はそのうちの1つである行幸（みゆき）源泉の掛け流し。アルカリ性のナトリウム塩化物泉である行幸源泉は、なめらかで塩味があり、お肌がすべすべになるのが特徴です。

夜は館内のガーデンレストラン「ジョヴァンニ」で、豪勢なコース料理を。数々の賞を受賞した「ミラノで3本の指に入る」という、リゾットが得意なイタリア人シェフが手がけるイタリアンフルコースに舌鼓を打ちながら、ラグジュアリーなひとときを過ごせます。

和歌山県産の食材にこだわり、山に囲まれた自然豊かな紀州の名水やみずみずしい野菜、暖流・黒潮が運んでくる多種多様な海の幸などを使い、四季を通じて工夫を凝らしています。特にコースメインの魚料理は、その日によって仕入れる魚が変わるという徹底ぶり。その日一番の贅沢な献立を提供してくれます。

夕闇が迫り、灯りが灯された雰囲気も幻想的。中庭のヤシの木が、日常を忘れさせてくれるリゾート感を漂わせています。

白浜の町を一望できるINFINITO HOTEL & SPA南紀白浜。大切な人との記念日や女子旅、ちょっとリッチな一人旅にぴったりな優雅なホテルだと感じました。

　 10:00 海と空の大パノラマ「千畳敷」

2日目のスタートは、自然が生み出した景勝地・千畳敷へ。「千枚の畳を敷けるほど広い」という意味で、実際はそれ以上に広い瀬戸崎から湯ノ崎にかけて2ヘクタールにも及ぶ大地です。

太平洋を背景に広がる千畳敷では、晴れた日は澄んだ空と海を大パノラマで見渡せます。雄大な太平洋の海景を存分に楽しみましょう。

千畳敷のもう1つの特徴は、まるで異星のような丸みを帯びたまだら模様の岩壁。今から約1800万年から1500万年前に、浅い海の底に砂や礫（れき）がたまってできた地層が隆起し、波の侵食を受けて現在の形になりました。

岩壁はやわらかいのでこれからも波の侵食によって形が変わっていくのでしょう。まるで悠久の時が生み出した自然の彫刻のよう。次に来た時には形が変わっているかもしれないのが面白い点です。

　 11:00 本店でしか食べられない「生かげろう」

1933（昭和8）年創業の老舗菓子店・福菱。昔ながらの柚子もなかの製造から始まった福菱は、地元の人も観光客も立ち寄る人気スポットで、一番有名なのは白浜のおみやげの代名詞とも言える銘菓「かげろう」です。

かげろうは、柔らかくふわっと焼き上げた生地に、優しい甘さのバタークリームをはさんだお菓子。その名前の通り、浜辺に漂うかげろうのように口の中で溶けるような儚さを表現しています。機械化が進んだとはいえ、その日の気温や湿度によって生地の配合や混ぜ具合を決めるのはベテランの職人の経験と技。毎日同じように仕上げるのは実は難しいそうです。

1967（昭和42）年の誕生から変わらない、目を惹く紅白のパッケージが目印。かげろうは白浜の旅館やホテルでお茶請けとしてお部屋に置かれていることが多く、宿泊先で存在を知っておみやげにする人も多くいます。

本店に立ち寄った場合、ぜひ味わっていただきたいのが「生かげろう」。通常かげろうにはバタークリームをはさみますが、生かげろうには生クリームや季節のフルーツなどをはさみます。本店限定の生かげろうは、持ち帰りもできますがカフェでいただくこともできます。

本店にある「かげろうカフェ」は、綱不知（つなしらず）湾を眺められるテラス席があるのが特徴。風を感じながらゆったりとカフェメニューがいただけます。ほうじ茶や抹茶、黒蜜きなこなどアレンジが豊富な生かげろうのほか、ボロネーゼやたまごサンドなど「本当に食べてほしいものだけ」を集めた白浜で人気のカフェです。

一番人気は、季節のフルーツを使った生かげろう。夏はマンゴーや桃、秋はシャインマスカットなど、来た時にしか食べられないお楽しみの一品です。