静岡県三島市
感動の瞬間に行ってみた!ヤエヤマホタル編
2022.10.28
南の島の色鮮やかな自然に囲まれ、澄んだ心を取り戻す旅
そのとき、その瞬間でなければ決して出会えない日本の絶景を紹介する「感動の瞬間」シリーズ。この記事では、日常や普段の旅行ではなかなか見ることのできない感動スポットに、ふるさとLOVERSナビゲーターが旅人となって訪問。その土地に旅がしたくなる周辺情報と一緒に、みなさまをご案内します。今回の感動の瞬間は、沖縄県石垣市の「ヤエヤマホタル」がテーマです。
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「感動の瞬間 × ヤエヤマホタル」
たくさんの種類のホタルが生息している石垣島。八重山諸島だけに生息するヤエヤマヒメボタルは日本最小のホタルで、その大きさは米粒ほど。日が沈む頃、虫や鳥の声が響き渡る森の中に足を踏み入れると、繊細で美しい光の絨毯を観察することができます。石垣島の豊かな自然を全身で感じるべく、ふるさとLOVERSナビゲーターの松本が行ってきました。
10:00 服を着たまま水中世界を堪能できるグラスボート
新石垣空港から車を走らせること約30分。まずは、ずっと行ってみたかった川平湾(かびらわん)を訪れました。石垣島の北西部に位置し、白い砂浜とエメラルドブルーの海が広がる絶景スポットです。湾内の海は穏やかで、光の加減や潮の満ち引きによって刻々と色が変わっていきます。海中は美しいサンゴや色鮮やかな魚のすみか。そんな海の中の世界をグラスボートで覗いてみましょう。
案内してくださったのは、「まりんはうすぐるくん」の東恩納正子(ひがおんな しょうこ)さん。まりんはうすぐるくんでは、5隻のボートが20分間隔で運航していて、約30分間の遊覧を楽しめます。
船が出ると船底に美しい海の世界が広がります。船長さんがサンゴや魚の生態を説明しながら慣れた手つきで船を操作するのがとてもカッコいい!子どもから大人まで引き込まれていきます。このときはとてもレアだというマダラトビエイとウミガメが同時に登場し、船内が沸き立ちました。大きな魚だけでなく、カクレクマノミなどのかわいい魚がいるポイントも見せてくれます。
海の透明度は潮の満ち引きによって変化します。上げ潮の時間には透明度が20mでも、川の水が入り込む下げ潮の時間には透明度が1mまで下がってしまうのだとか。透明度が低くても船長さんがさまざまな生き物を見せてくれますが、上げ潮の後の満潮の時間帯を狙って行くのが断然おすすめ。魅力的なマリンアクティビティはたくさんありますが、グラスボートに乗ったことのないという方はぜひ試してほしいです!
施設情報はこちら
施設名
まりんはうすぐるくん
住所
沖縄県石垣市川平926-5
電話番号
0980-88-2822
営業時間
9:00~17:00 ※15分〜20分間隔で運航
休業日
なし(ただし、悪天候時は休業)
※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。
11:30 つられて笑顔になってしまうカラフルなシーサー
グラスボートの余韻に浸りながら、石垣島ならではのお土産を求めて米子焼工房(よねこやきこうぼう)へ。お店の前でお出迎えしてくれる、大きくて個性的なシーサーは、案内してくれたスタッフの東輝文(あずまてるふみ)さんよりも大きい!お店の外壁もカラフルに塗られ、独特の世界観が溢れ出ています。
店内に入るとカラフルでにっこり笑ったシーサーがたくさん並び、「どの子を連れて帰ろうかな?」と見ているだけで幸せな気持ちに。部屋の中で飾りやすいようにと、小さなサイズが揃っているため、お土産にぴったりです。
伝統的なシーサーは家の外で魔物を撃退するため威嚇する顔つきになっていますが、米子焼工房のシーサーは見る人に楽しく語りかけることで気持ちを上げてくれるシーサー。一体一体に名前がついています。一番人気なのはメッセージが書かれた「ハピネス」。家の中に飾っているとパワースポットになってくれそうです。
ショップのすぐ裏には、無料で自由に見学できるシーサー農園があります。3万3000平方メートルという広大な土地に、巨大なオブジェが点在。本当に無料でいいの?と思うほどの施設です。にっこり笑ったオブジェを見てパワーをたくさんもらいました。
施設情報はこちら
施設名
米子焼工房
住所
沖縄県石垣市桴海447-1番地
電話番号
0980-88-2559
営業時間
9:00~16:50
休業日
無休
URL
https://yonekoyaki.com/
※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。
13:30 地産地消にこだわる島野菜とハワイアンのカフェ
おなかがすいてきたので南部へと車を走らせ、地元の方にも人気な「島野菜カフェ リハロウビーチ」へ。地産地消がコンセプトで、石垣島の島野菜を使用したハワイアン料理が味わえるお店です。なんとハワイと石垣島は緯度が一緒なのだそう。
店内は1階席と2階席があり、防風林の向こう側に海を眺めることができてとても開放的。1階の窓際にカウンター席があるので、一人でふらっと訪れても居心地が良さそうです。
島野菜がたくさん食べられるバーニャカウダは、旬の野菜が15種類以上盛り付けられ色合いも鮮やかです。オオタニワタリ、ハンダマ、モウイ、レンブなど沖縄でしか見ることのない野菜を少しずつ味見できて楽しい!苦味のあるゴーヤーやハンダマも、爽やかな苦味で食べやすいのは新鮮さの証拠。バーニャカウダソースには、アンチョビの代わりに沖縄のスクガラスが使われています。
レジ横にはオリジナルグッズや、地元の作家さんとコラボしたアイテムなど、物販コーナーが充実。ついつい買い物したくなります。
施設情報はこちら
施設名
島野菜カフェ リハロウビーチ
住所
沖縄県石垣市真栄里192-2
電話番号
0980-87-0865
営業時間
8:00~21:30(LO21:00/モーニングLO 9:30、ランチLO 16:30、ディナーLO 21:00) ※季節によって変動あり。店舗にご確認ください
休業日
不定休
※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。
15:00 石垣島の自然を満喫!ビーチ目の前のホテル
石垣島を満喫するために選んだ宿は、「石垣島ビーチホテルサンシャイン」。市街地から少し離れた静かな地域で、海の向こうには竹富島や西表島を望むロケーションです。ロビーに入ると目に飛び込んでくる窓の外の美しい海とインフィニティプールに、思わず息を呑んでしまいました。
新館の客室は全てオーシャンビュー。窓際に設置された椅子は、フレーム部分のスチールワイヤーにクラフト紙を巻き付けてつくられたもので、座り心地が抜群。窓を開けると聞こえてくる波音に耳を傾け、ぼーっと景色を眺めていると、時間が経つのを忘れてしまいそうになります。
リゾート感たっぷりのインフィニティプールや、レストランの広いテラス席も絵になります。海沿いは遊歩道になっているので、出かける時間まで少し散歩を楽しみます。
ホテルを選ぶ決め手の一つとなったのが、露天風呂付きの展望大浴場。旅の疲れをゆっくりと癒せるのが嬉しいですね。昼間の汗を流して夜のお出かけに備えます。
施設情報はこちら
施設名
石垣島ビーチホテルサンシャイン
住所
沖縄県石垣市新川2484
電話番号
0980-82-8611
※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。
19:00 漆黒のジャングルで美しく舞う日本最小のホタル
夕暮れ時に向かったのは、「石垣島エコツアーりんぱな」のホタルツアー。ガイドをしてくださったのは、この道16年目という内藤明(ないとうあきら)さん。島内には、ホタルを観察できる場所が40カ所ほどあり、経験に基づいてその日にホタルが一番見られる場所に案内してくれます。
八重山諸島の石垣島と西表島のみに生息しているというヤエヤマヒメボタルは、体長が4mm〜5mmという日本最小のホタル。ちょうど米粒と同じくらいの大きさです。内藤さんは、ガイドだけでなくホタルの独自調査も行っており、ホタルにとってより良い環境を構築することで数を増やすための活動をされています。不思議なことに、全く人が入らない原生林よりも、人が入る森の方にホタルが増えていくのだとか。
ホタルは強い光が苦手。スマホの液晶画面など、光を発するものはカバンにしまってから真っ暗な森に入っていきます。虫や鳥の声が響き渡る森の中で、ホタルだけでなく色々な生き物の説明を受けながら歩き進めていきます。アカショウビンが鳴き、フクロウが鳴き始めた頃、ホタルが飛び始めます。
ふわふわと光りながら漂うホタルを慣れた手つきで捕まえ、観察用の小ビンにいれてくれる内藤さん。ホタルにダメージを与えない特殊なライトで照らしながら、目の前でじっくりと観察することができました。
たくさんのホタルが舞う幻想的な景色に、涙してしまう方もいらっしゃるのだとか。風に飛ばされてしまうほど小さなホタルが、短い命を繋ぐために飛べる時間は日没後の40分間という限られた時間。説明を聞きながら小さな光の儚さに感動し、たくさんのホタルが舞う環境が守られていくことを願いました。ホタルを見た後は、星空スポットを案内してもらって、ツアーは終了です。
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施設名
石垣島エコツアーりんぱな
住所
沖縄県石垣市桴海293
電話番号
090-8126-3209
※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。
青い海、青い空、鮮やかな花が咲き誇る昼間のカラフルな世界から、真っ暗な中で繊細なホタルや星空の光を探す静かな夜の世界まで、さまざまな表情を見せる石垣島。米粒ほどの大きさのホタルが一斉に飛び立ち、光の絨毯になっていく光景は一度見たら忘れられません。豊かな石垣島の自然を大切に守りながら、共存していこうという島の人たちの想いを強く感じ、私自身の環境への意識も高まる旅となりました。
地域ナビゲーター
沖縄支部 ライター・フォトグラファー
松本 佳恵
北海道旭川市出身、沖縄県在住。函館で大学を卒業したのち上京し、航空会社のシステムエンジニアに。大都会に揉まれること約8年、違う世界が見たくなり、飼い猫2匹とともに沖縄に移住して転職。ライターもできるフォトグラファーとして活動中。沖縄の美味しいもの、美しいものを撮影するのが大好きです。