鳥取県鳥取市

感動の瞬間に行ってみた!鳥取砂丘編

2021.07.27

『風と砂の芸術、日常を忘れる旅を鳥取で』

そのとき、その瞬間でなければ決して出会えない日本の絶景を紹介する「感動の瞬間」シリーズ。この記事では、日常や普段の旅行ではなかなか見ることのできない感動スポットに、ふるさとLOVERSナビゲーターが旅人となって訪問。その土地に旅がしたくなる周辺情報と一緒に、みなさまをご案内します。今回の感動の瞬間は、鳥取砂丘の「風紋」がテーマです。

おすすめモデルコース

「感動の瞬間 × 鳥取砂丘 風紋」

「感動の瞬間」公式サイトより
「感動の瞬間」公式サイトより

日本最大級の海岸砂丘・鳥取砂丘には、砂の表面に風が吹き付け、海の波のような模様「風紋」ができることがあります。風と砂が織り成した繊細な芸術品“風紋”は足跡の少ない早朝がおすすめ。そんな「風紋」を見るべく、ふるさとLOVERSナビゲーターの森本が、鳥取砂丘に行ってきました。周辺エリアのおすすめ情報も必見です!

  8:30 鳥取が誇る感動景色、砂丘を全身で感じてみる

階段を登った先に広がる圧巻の砂景色、国立公園 鳥取砂丘。いわずと知れた鳥取市の一大観光スポットで、季節を問わずたくさんの人が訪れています。鳥取砂丘のなりたちや、砂丘に生息する動植物の生態などを分かりやすい展示や解説で紹介している「山陰海岸国立公園鳥取砂丘ビジターセンター」の山陰海岸ジオパーク認定ガイド林田房雄(はやしだふさお)さんに砂丘の魅力を聞きました。

「躍動感のある高さ約47mの砂の丘・馬の背や、気象条件で風が造形する風紋など…日本全国を見てもこんな砂丘景色がある場所はありません。毎年50cmほど、馬の背は動いているので、二度と同じ風景は見られないんです」

何度来てみても新しい発見がある砂丘。風向きや空模様、太陽の高さや季節などそれぞれが折り重なることでさまざまな表情をみせてくれます。

そんな砂丘で見られる景色のひとつ、風紋は乾いた砂が風で運ばれ「波の模様」となる、自然が織りなす造形美。タイミングがあえば砂の大地に波紋様が広がります。太陽光が斜陽となる朝夕の時間帯が絶好の写真撮影チャンスです。

実際に撮ってみた風紋がこちら!砂丘入り口から真っ直ぐ進むのではなく、右方向から馬の背に向かって回り込んだところが風紋がよく発生するスポットです。

風紋をきれいな状態で見るには少しだけ早起きをして、早朝の砂丘を訪れてみてください。駐車場から階段を登ると、突然現れる一面の砂景色。靴の中に砂が入ることも気にかけず、目の前にそそりたつ、砂の壁をゆっくりゆっくり登っていきます。馬の背に向かう道のりは見た目よりも急峻で、息を切らしながら進むことになります。額に汗をにじませながらようやく辿りついた馬の背の頂上では、日本海から吹き込む風が服や髪を荒々しくはためかせます。潮気のある風の音以外、静かな早朝の頂はさながら遠い異国のようです。

ふと、足元に目を向けると小さな砂粒が風に煽られて運ばれていきます。細かい粒子のような砂が時間をかけて風紋を形成していく。雄大な景色になぜだか日常が遠く感じます。砂丘には、日頃の忙しさにささくれた心を、清らかにしてくれるようなそんなパワーがある気がします。

砂丘散策をする場合は、運動靴や長靴など歩きやすい履物がおすすめです。また気温が高い時期は水分補給を忘れずに。国立公園である砂丘の景観を守るために、砂上への落書き等は禁止なのもご注意ください。事前予約をすればパラグライダーやサンドボード、砂丘ヨガ、ファットバイクなどのアウトドアアクティビティも体験できるので、旅程にあわせて砂丘を満喫してはいかがでしょうか。

施設情報はこちら

施設名

山陰海岸国立公園鳥取砂丘ビジターセンター

住所

〒689-0105 鳥取県鳥取市福部町湯山2164-971

電話番号

0857-22-0021

営業時間

9:00-17:00

休業日

年中無休

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。

 

  10:00 刹那の芸術、ここにしかない砂の彫刻美を堪能

鳥取砂丘で自然の芸術を体感したあとは、砂丘から徒歩5分ほどの距離にある砂の美術館に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。この美術館は2012年に竣工された世界で唯一の砂を使った彫刻の美術館です。

「当館の砂像は、砂と水のみで固めた土台を削って砂の像をかたちづくっています。『砂で世界旅行』をメインテーマに据え、毎年国や地域を変えながら新たなテーマで企画展示をしてきました。制作のたびに海外から砂像彫刻家を招聘し、世界最高峰の砂像を展示しています」。そう教えてくれたのは砂の美術館主任 岡部豊(おかべゆたか)さんです。

最大22m幅の巨大で立体感あふれる砂像や、砂とは思えない精巧な表情描写、今にも動き出しそうなリアルな動物像の毛並みなど細かい部分に着目するたびに新しい発見があります。

岡部さんに美術館をより楽しむ方法を伺ったところ「砂像と同じポーズをとって写真撮影」をおすすめいただきました。たくさんの砂像たちの中からお気に入りの砂像とツーショットで記念撮影はいかがでしょうか。

施設情報はこちら

施設名

砂の美術館

住所

〒689-0105 鳥取県鳥取市福部町湯山2083-17

電話番号

0857-20-2231

営業時間

平日・日曜9:00~16:00(最終入館15:30)               土曜 9:00~17:00(最終入館16:30)

休館日

会期中定休日なし

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。

 

  12:00 一子相伝の地元グルメ、鳥取牛ホルモン焼きそばを味わう

早朝からの砂丘散策でしっかり歩いたら、お楽しみのランチタイム。ご紹介するのは、鳥取駅から15分ほど歩いたところに位置する、まつやホルモン店です。

創業から60年以上経った今でも、地元民や観光客の方でお昼も夜もにぎわっている人気店です。
そんなまつやで愛されてきた鳥取のご当地グルメは、鉄板焼の〆にいただく、ホルモン焼きそば。

ソースでもなく塩でもなく、創業時から1gも配合を変えてない伝統のタレが味の決め手です。

麺は地元製麺所の特注太麺で、ニンニクがガツンと効いているタレに負けない食べごたえ。つけ麺のように、別皿に盛られたタレに少しだけ麺をひたしていただくスタイルが他店にはない独特の食べ方です。

新鮮でまったくクセのないジューシーなホルモンと、シャッキシャキの野菜がパンチの効いたタレと相性抜群。ホルモンは脂の甘さを感じる鮮度で、噛みしめるたびにうま味が口内に広がります。辛めの味噌味のタレは、濃厚な味わいなのにどんどん箸が進むのに驚くはず。タレだけでごはんも美味しくいただけるので好みに合わせて調節を。

歴史を感じさせる熱々の鉄板の前で腕を振るうのは、店主の橘幸男さん。手慣れた手付きでコテを扱いながら、気さくに話しかけてくれます。調理の様子を眺めながら、ホルモン焼きそばをおいしくいただける人気の頼み方を教えてもらいました。

「鉄板焼きを頼んだあとに〆としてホルモン焼きそばを頼む人が多いかな。鉄板焼だと、ごま油が効いた塩レバーと甘さのある懐かしい味の玉子焼きが人気です」

コテと鉄板が奏でる美味しい音が響く店内。ノスタルジックな空気と思い出に浸ってみるのはいかがでしょうか。

施設情報はこちら

施設名

まつやホルモン店

住所

〒680-0841 鳥取県鳥取市吉方温泉4-432

電話番号

0857-23-3050

営業時間

11:00~13:30(ラストオーダー13:15)                   17:00~

休業日

日曜日 祝日 火曜日昼

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。

 

  14:00 しろうさぎが出迎える恋人の聖地を探訪

おなかを満たした後は、海岸線沿いの道路をドライブして、荒波の日本海に面した白兎神社(はくとじんじゃ)へ向かいましょう。

白兎神社は日本最古のラブストーリーの主役、大国主命(おおくにぬしのみこと)と八上姫(やかみひめ)の縁を結んだ因幡の白兎を祀った神社です。白兎神社の権禰宜(ごんねぎ)の河上博一さんにお話を伺いました。

「ここは因幡の白兎を祀った神社で、恋愛成就や皮膚病にご利益があるとされます。カップルや古事記で因幡の白兎の神話を知った方など老若男女が訪れますね。本物のうさぎを連れて参拝される方もいらっしゃいますよ」

立派なお社には存在感のあるしめ縄が張られ、厳かな雰囲気を醸し出しています。

境内を歩いていると、縁という文字が書かれた白い小石が置かれているのが目につきます。
これはお清めされた小石で、白兎神社で人気の授与品「結び石」。良縁・子宝・繁盛・飛躍・健康の五つの縁を結んでくれます。境内の鳥居の上に結び石が落ちずに乗れば願いが叶うといわれているとか。

白兎神社の境内には、いたるところにうさぎのモニュメントが点在。
お手水場や参道などあちらこちらを跳ね回っています。

かわいいうさぎたちに癒やされながら、歴史ある境内を散策し、心洗われるひとときを過ごしてくださいね。

施設情報はこちら

施設名

白兎神社

住所

〒689-0206  鳥取県鳥取市白兎603

電話番号

0857-59-0047

営業時間

9:00~16:00(社務所)

休館日

年中無休

※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。

 

地元の人には当たり前過ぎて「鳥取には砂丘しかない」とよく耳にしますが、自然美が美しいまま残されている、まさに穴場の感動風景がここ鳥取には息づいています。いつ訪れても違う表情の大自然が、日常を忘れさせてくれるはず。こころ静かにぼんやりと砂丘を眺めて物想う、そんな贅沢な時間をぜひ鳥取で過ごされてみてはいかがでしょうか。

地域ナビゲーター

森本めい

中国支部 地域ナビゲーター
森本めい

兵庫県神戸市生まれ、現在は鳥取県琴浦町に在住。地方創生をビジョンに掲げるIT企業の人事部長に勤しみながら、複業でローカルWebメディアの編集長や、SNSコンサル、農家業など多足のわらじを履きこなす人生を送っています。現地に赴いて感じた地域の魅力を案内役としてお伝えしていきます!