静岡県三島市
富士山のふもとで、自然と食を楽しむ旅
2022.08.25
富士山麓にひろがる富士五湖は、国の名勝地に指定されているリゾートエリア。都心から車で約1時間半と、気軽にアクセスできることも魅力の観光スポットです。何よりの魅力は、春には桜、夏は森の深緑、秋は紅葉と一年を通して表情を変える豊かな自然。「ひと息つきたい」と感じるそんなとき、自然と思いきり遊び、土地の食を楽しみに出かけてみるのはいかがですか。
おすすめモデルコース
1日目
- 13:00 富士山麓で自然の神秘を体験。天然記念物「富岳風穴」
- 15:30 河口湖と富士山と春には桜の絶景!河口湖ウォーキングトレイル
- 17:00 森のリゾート「ふふ 河口湖」に宿泊
2日目
- 10:30 厳選の山梨県産ワインをお土産に「赤富士ワインセラー」
- 12:30 河口湖名物「ほうとう」を、建築も印象的な名店で
1日目
13:00 富士山麓で自然の神秘を体験。天然記念物「富岳風穴」
富士山の自然とワクワクできる冒険を楽しむために訪れてほしいのが、青木ヶ原樹海の「富岳風穴(ふがくふうけつ)」。「富岳風穴」は、富士山の噴火によって流れ出た溶岩流が冷えて固まった際にできた天然のトンネルで、昭和4年には国の天然記念物にも指定。地質学的にも貴重な溶岩洞窟です。今回は、富岳風穴を管理されている三浦健吾さんの案内のもと、探検を開始します。
富岳風穴の入り口は、森の駅「風穴」から5分ほど歩いた樹海の中。澄んだ空気と青く苔むした緑の世界が美しく、さっそく雄大な自然に圧倒されます。
風穴の入り口から階段を下がって行くと空気が段々とひんやり。洞窟内は通年0〜3℃に保たれています。天井が低く、薄暗い洞窟内。「富岳風穴は溶岩が固まってできた玄武岩でできており、音が響かないんですよ」と三浦さん。言われて、洞内で手を叩いてましたが、音の反響はありませんでした。
洞窟を進んでいくと、富岳風穴の名物「氷柱」があらわれます。氷柱は、天井からしみ出した水滴が、落ちて凍っていくことでできるという天然の氷。例年、冬から春にかけての間にいくつもの大きな柱ができるそうですが、寒波が続いた今年は大きな氷の壁ができていました。
さらに先へ歩みを進めていくと、「溶岩棚」や「縄状溶岩」など、いくつもの独特な造形に出会います。「いずれも溶岩が固まる際にできた天然の形状です」と三浦さん。薄暗い中で、しっかりと目を凝らして楽しみたい自然の芸術です。
ひんやりとした洞窟探検のラスト、地上へ上がる際に階段で上を見上げれば富士の自然が織りなす天然のハート。ご縁や絆を深めるスポットとしても話題を集めそうです。
施設情報はこちら
施設名
富岳風穴
住所
山梨県南都留郡富士河口湖町西湖青木ヶ原2068-1
電話番号
0555-85-2300
営業時間
営業時間は天候・洞内状況による
休業日
無休
※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。
15:30 河口湖と富士山と春には桜の絶景!河口湖ウォーキングトレイル
洞窟探検を楽しんだあとは、河口湖エリアならではの絶景ポイントへ。訪れたのは、河口湖の北側に整備されているウォーキングトレイルです。ここは、10年ほど前に整備された遊歩道。約1.2kmのウォーキングコースは、どのポイントからでも河口湖越しの富士山を楽しむことができます。
清々しい春の空気の中、ピンク色の桜並木を眺めて水辺をお散歩…。日常の忙しさから別離した、心休まるひと時を過ごすことができます。
そして、毎年春には「さくら祭り」を開催。湖畔に咲き乱れる桜と富士山が一度に愛でる絶景に出会えます。「桜と湖、富士山が途切れることなく見られるのが、このウォーキングトレイルの見所。カメラを持って歩く人の姿も多く見られます」と富士河口湖町観光課の相澤正和さん。
今年はトレイルの途中に水路を渡る橋も完成し、道路側へ迂回することなく河口湖の湖岸を歩き続けることができるようになりました。最終的には、河口湖を1周できるようになるというので期待が膨らみます。ウォーキングトレイルの周辺には、美術館や音楽ホール、土産店なども並んでいるので、散歩途中に立ち寄ってみるのもおすすめです。
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施設名
河口湖北岸ウォーキングトレイル
住所
山梨県南都留郡富士河口湖町河口
※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。
17:00 森のリゾート「ふふ河口湖」に宿泊
この日の宿に選んだのは、2018年にオープンした「ふふ 河口湖」。「境界のない森のリゾート」をコンセプトにするリゾートです。足を踏み入れた瞬間に感じる、圧倒的な非日常感。晴れた日には富士山も望めるというロビーラウンジには、緑や木々が輝きます。
お部屋はどれを選んでも、富士山の羨望が。また客室露天風呂もついているので、旅の疲れをゆったりと癒すことができます。
施設内のインテリアの木々は、かつてこの土地に育っていた森の木を生かしたもの。絶景と唯一無二のインテリアで彩られた空間でのんびりと過ごしましょう。
待ちに待った夕食は、レストラン「山のは」で。山梨県産のブランド肉や旬菜を生かし、薪と炎と溶岩石を使って仕上げられる日本料理はここでしか味わえないものばかり。見た目のインパクトも抜群です。山梨県のワインと一緒にいただきました。
心地よい時間は、あっという間。静かな夜を過ごした翌朝は、チェックアウトの前にお土産選び。うつわや調味料など「ふふ」オリジナルの商品を滞在記念にチェックしました。
施設情報はこちら
施設名
ふふ 河口湖
住所
〒401-0304 山梨県南都留郡富士河口湖町河口字水口2211-1
電話番号
0570-0117-22
※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。
2日目
10:30 厳選の山梨県産ワインをお土産に「赤富士ワインセラー」
2日目はお土産探しからスタート。生産量日本一を誇るワイン王国・山梨県の、ワイナリー17社自慢のワイン130種類以上を取り揃えるのが「赤富士ワインセラー」を訪ねました。西洋風の外観の建物の中へ足を踏み入れれば、早速ワインの香りが鼻をくすぐります。
大きなワイン樽がディスプレイされたエントランスは、まるで海外のワイナリーのよう。「ワインを気軽に楽しく選んでほしい」と赤富士ワインセラー主任の志村峻さんの言葉の通り、ショップ内に設置されたカウンターのあちこちで、気になるワインをテイスティングしながら、みなさん、楽しそうにワインを選んでいました。
志村さんのおすすめは、「勝沼遺産」という白ワイン。
「山梨のワインの特徴は海外のものと比べてポリフェノールが多く、スッキリとした口当たり。食事と一緒に楽しんでいただくことができると思います」と志村さん。
販売しているワインは2000円前後から、10000円ほどのもの。赤富士ワインセラー限定の商品も多く、とても人気です。商品の価格が記載されたポップには、ワインの特徴を伝える短いコメントも。すべて店員さんが手書きしているというこのポップを見れば、ワインに詳しくない方でも楽しくワインを選ぶことができます。エチケット(ラベル)で選んだり、ぶどうの品種で選んだり、実際に味わって選んだり、ワインに詳しくない方でも気軽に楽しむことができます。
施設情報はこちら
施設名
赤富士ワインセラー
住所
山梨県南都留郡富士河口湖町船津2020-1
電話番号
0555-20-9222
営業時間
9:00〜18:00(最終入店17:30)
休業日
無休
※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。
12:30 河口湖名物「ほうとう」を、建築も印象的な名店で
旅の締めに選んだのは、富士五湖エリアの名物料理「ほうとう」。「ほうとう」はコシのある太い麺をかぼちゃや白菜、山菜などたっぷりの野菜と一緒に味噌で煮込んだ郷土料理です。武田信玄が戦時食としたとされており、山梨の地に深く根付いてきました。
訪れたのは、地元の名店「ほうとう不動」。いくつかお店を展開する中でも、雲のような形をした独特なフォルムの建築で注目を集めるのが「東恋路店」です。真っ白な建物に入ると、店内は間仕切りがなく、一つの大空間になっています。
「ここ東恋路店は富士山を眼前に望むロケーション。富士山にかかる雲をイメージした建物となっています」と聞かせてくれる店長さん。窓際のテーブル席は、晴れた日には富士山を見ながら食事が楽しめるそうです。
メニューは、「不動ほうとう」のみ。一つひとつじっくり煮込むため、調理には15分〜20分ほどかかります。しばらくすると、熱々のほうとうが大きな土鍋で運ばれてきました。
「太くて短め」という自家製麺はモチモチで、出汁に魚介を効かせているというこだわりのスープと相性抜群。赤唐辛子や山椒を用いたほうとう不動オリジナルの七味唐辛子を加えて途中で味を変えてみるのもおすすめです。味噌と野菜のやさしい味わいの「不動ほうとう」。大きなお鍋ながら、その滋味深い味のおかげで綺麗にあっという間に完食しました。
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施設名
ほうとう不動 東恋路店
住所
山梨県南都留郡富士河口湖町船津東恋路2458
電話番号
0555-72-8511
営業時間
11:00〜 20:00
休業日
無休
※施設に属する情報に関しましては、予告なく変更となる可能性がございます。ご訪問の際は各施設のホームページ等で最新の情報をご確認いただきますようお願いいたします。
富士山のふもと、富士河口湖エリアは首都圏からのアクセスもよく、週末にふらりと訪れることが可能な観光地。大きな富士山を間近に見ることができればその迫力と美しさに圧倒されるはずです。雄大な自然と土地の味覚を楽しむ非日常の時間を過ごしてください。
地域ナビゲーター
中部支部 コピーライター
小栗 詩織
岐阜県出身、山梨県甲府市在住。フリーランスのコピーライターです。お酒と山登りと海と温泉が好き。フルマラソン完走4回(自己ベスト4時間16分)。一児の母。