北海道産たんぽぽはちみつと体にやさしい手作り石鹸セット
独特の濃厚な甘みと香りが特徴のたんぽぽのハチミツ。しかし、たんぽぽの花からミツを集める養蜂家が少ないため、とても希少なハチミツです。鮮やかな黄色をしたたんぽぽのハチミツは柑橘類との相性が抜群。レモンなどを漬け込んでジュースにすると、その個性豊かな風味をお楽しみいただけます。また、お料理を引き立てる隠し味にも最適です。
たんぽぽのハチミツを使った手づくり石鹸は、時間をかけて熟成と乾燥をさせるコールドプロセス製法によって作られています。保湿性に優れ、洗いあがりのお肌には吸いつくようなしっとり感が残ります。入浴の楽しみが増すたんぽぽのハチミツのバスソルトも詰め合わせた「北海道産たんぽぽはちみつと体にやさしい手作り石鹸セット」は、ご家庭に北海道の甘い春の香りをお届けする返礼品です。
自然あふれるメロンのまち、訓子府町
北海道常呂郡訓子府町(ところぐんくんねっぷちょう)はカーリングで有名な北見市に隣接し、周囲を山々に囲まれた自然豊かな盆地にあるまちです。特産品の「訓子府メロン」は糖度が高くて、みずみずしいと大人気。そのおいしさの秘密は、盆地特有の寒暖差の大きさと日本の中でも有数の日照率の高さです。
メインストリートの街灯までメロンの形をしている訓子府町では、ごはんにしょうゆベースのタレをかけたトンカツをのせ、卵でとじない「訓子府たれカツ丼」も名物のひとつです。
4代目に受け継がれる菅野養蜂場
そんな自然豊かなまちで、大正時代から約100年に渡って、養蜂を営み続けきた菅野養蜂場。その4代目となる菅野裕隆(かんの ひろたか)さんは、中学生の頃から家業である養蜂場の手伝いをしていましたが、北見市の大学院を卒業後は札幌で就職しました。しかし、6月に札幌の市街地でアカシアの花が咲くころになると「今ごろ実家の養蜂場は、アカシアからの採蜜で大忙しなんだろうか」と思うように。
「離れてみて、養蜂という仕事の素晴らしさに気がついた」という菅野さんは、2016年春に訓子府町へUターン。現在は菅野さんと妻の実里さん、ご両親の4名で養蜂を行っています。
花を求めて、ミツバチとともに暮らす
菅野さんの1年は、ミツバチの越冬先である伊豆半島で始まります。ここで山桜の花からハチミツを採った後に、多くの巣箱をトラックに積んで、訓子府町へと”帰郷”。5月にたんぽぽの花が咲く頃になると、北の大地でミツバチが元気に飛び回るようになります。秋になるまで、菅野さんは花を求めて、ミツバチとともに訓子府町周辺の野山での移動を繰り返します。
巣箱の中の巣板には、働きバチとオスバチ、女王バチの3種類のハチがいます。実際に花々からハチミツを集めるのは働きバチだけで、オスバチと女王バチは巣箱で子作りに専念します。どのハチも同じように見えますが、すべてのハチが養蜂には欠かせません。働きバチが花々から集めたハチミツを、巣箱から採ることを採蜜といいます。
そして、ハチミツの量や質は、その年の気温や天候、花の開花状況、ミツバチの健康状態に大きく左右されます。これらの条件が一つでも欠けると採れなくなるハチミツは、とても繊細で貴重な食品です。
父から学ぶ、ミツバチを大切に育てる養蜂
菅野養蜂場のハチミツは、すべてが自家採取。加熱濃縮などの加工は行わず、ハチミツから不純物をろ過するだけで、添加物や保存料は使用されていません。残留農薬や放射性物質の検査も行っていますが、これまでに検出歴はありません。
「今は父から養蜂を学んでいます。父のポリシーは、環境の変化に敏感でデリケートなミツバチを大切に育てること。できるだけ野山に自生する花々からハチミツを集めています」という菅野さん。訓子府町はミツバチにやさしくて、安全で安心なハチミツの採蜜には最適な土地柄だそうです。
花の数だけ、ハチミツがある
菅野養蜂場で販売されているハチミツは主に6種類。ミツバチの越冬先の静岡県伊豆市修善寺で採蜜されるサクラのハチミツ。北海道に戻り、その年の最初に採蜜するたんぽぽのハチミツ。その後はクローバー、アカシア、菩提樹と花の時期にあわせて、多くの種類のハチミツを採蜜しています。そして、秋にはミツバチがさまざまな花から集めたハチミツが、天然ブレンドされた「百花」が味わえます。
こだわりのハチミツを直販「KANNO HONEY FARM」
2018年の春に訓子府町の中心部にオープンした「KANNO HONEY FARM」は、菅野養蜂場のハチミツを直販するお店。大樹をモチーフにした柱が印象的な店内では、各種のハチミツのほかに、菩提樹のハチミツを原料に、花粉を酵母として発酵、醸造したお酒の「菩提樹のミード酒」やハチミツで作った手作り石鹸とバスソルトなども販売されています。
お店ではハチミツの日(8月3日)にイベントが開催されるなど、地域住民や観光客の方々のハチミツを通じた交流の場にもなっています。
ひとさじのハチミツに、自然への感謝をこめて
「1匹のミツバチが一生をかけて集められるハチミツは、たったの小さじ一杯です。私たちの生活の糧であるミツバチに感謝しながら、養蜂を行っています」という菅野さんが、ミツバチとともに訓子府町の大地に咲く花々から集めたハチミツは、まさに自然からの恵み。取材の際に菅野さんのお店で試食したハチミツのやさしい甘さからは、ミツバチへの愛情と北海道の大自然への感謝の気持ちが感じられました。