店主の濱谷拓也(はまたに・たくや)さんは、マスコミ関係の仕事を経て、33歳で脱サラ。自宅一室で三味線教室を始めたのが「楽家」の始まりでした。三味線に興味を持ったきっかけは、三味線の教室を開くお母様の影響が大きかったそう。「大学進学で上京し、しばらくはギターやドラムに夢中になっていたんです。でもある時、三味線の音が妙に恋しくなってね。大人になってから本格的に三味線としっかり向き合い始めるようになりました」と振り返ります。
「三味線の面白さをたくさんの人に伝えていくことが活動のベース」と、濱谷さん。これまで敬老会や町内会、講演会や行事、イベントなど、あらゆる場所で三味線の普及にも力を注いできたそう。「お客様が三味線を買ってから、ちゃんと弾けるようになるまでバックアップできればと思っているんです」。濱谷さんの話す言葉の端々から、並々ならぬ三味線愛を感じられたのは言うまでもありません。