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山奥の廃校を活用した日曜限定のそうめん食堂

2018年6月30日に原城跡が世界遺産となり注目を集めている南島原市は、
日本における手延べそうめんの約30%を生産する“そうめんのまち”でもあります。
今回は16種類の創作そうめんが一度に味わえる廃校の食堂と
手延べ体験もできるそうめん蔵を訪れ、その魅力に迫りました。

山奥の廃校を活用した日曜限定のそうめん食堂

2018年6月30日に原城跡が世界遺産となり注目を集めている南島原市は、日本における手延べそうめんの約30%を生産する“そうめんのまち”でもあります。今回は16種類の創作そうめんが一度に味わえる廃校の食堂と手延べ体験もできるそうめん蔵を訪れ、その魅力に迫りました。

天草四郎が祈る姿に、信仰の自由の尊さを思う

天草四郎が祈る姿に、信仰の自由の尊さを思う

 南島原市の有名観光地といえば、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産として世界遺産に登録された「原城跡」。寛永14年(1637)に領主・松倉氏の圧政・重税、キリシタン弾圧に対して天草四郎を総大将として起こった島原・天草一揆(島原の乱)の終焉地です。かつて原城の本丸があった場所には天草四郎の像が立っており、青空に映えるその像の、まだ幼さの残る面持ちは何ともいえず胸に迫ります。
 南島原の地で起こったキリスト教文化の繁栄と弾圧、その後のキリスト教潜伏から復活への歴史は、原城跡から車で5分ほどのところにあるガイダンス施設「有馬キリシタン遺産記念館」で理解を深めるのがおすすめです。

〈左〉わずか16歳で島原・天草一揆を率いた天草四郎 〈右上〉有馬キリシタン遺産記念館で見られる鉛製十字架。原城跡から出土したもの 〈右下〉案内してくれた南島原ひまわり観光協会の竹下佳純さん。観光協会は記念館内にあり「ガイドを希望される方はお気軽に」とのこと


「おかえり」の声に心が和むそうめん食堂

「おかえり」の声に心が和むそうめん食堂

 有馬キリシタン遺産記念館から、雲仙岳に向かって車を走らせること約30分。今回の目的地「南島原食堂」に到着です。
 山奥にある小さな集落の廃校を利用したこちらの食堂は2016年2月にオープン。南島原の特産品・手延べそうめんを、16種類の小鉢で提供する「おかえりそうめんセット」が看板メニューです。「こんにちは」と店に入ると、出迎えてくれるのは「おかえりなさい」の声。校舎のノスタルジックな雰囲気もあいまって、初めて訪れたのにどこか懐かしい気持ちになります。
 撮影のためキッチンにお邪魔すると、この集落に住むお母さん6名が「もとちゃんこれ〜!」「ちーちゃん持って行って〜」とにぎやかに調理をしていました。お母さん方は食堂オープン以前からの長い付き合いのため、調理はあ・うんの呼吸で進むのだそうです。

〈左上〉公民館のようなこぢんまりとした建物。周囲の緑に可愛らしく映える 〈左下〉互いに愛称で呼び合うお母さん方 〈右〉大正元年(1912)に建設された長野小学校塔ノ坂分校を改修して利用

 おかえりそうめんセットの味付けは、ジャージャー麺風、シーザーサラダ風、カプレーゼ風など実にバラエティ豊か。お母さん方は毎週日曜日の朝8時に食堂に集合し、16種類それぞれに異なるだしやタレ、具を準備するのだとか。手間がかかっています。
 でも一番のこだわりは「そうめんのゆがき具合」で、季節や気候により微妙に変わる茹で上げのタイミングは、茹でる度に2〜3本ほど試食して見極めるそう。「だからぜんぜん痩せないのよ」と冗談を言って笑わせてくれましたが、実際にそうめんを口に含むと、跳ねるような弾力となめらかな喉ごしが心地よく、そのこだわりが伝わってきました。

〈上〉おかえりそうめんセット1200円。具には地元で採れた野菜などを使用している 〈左下〉「注文を受けてから作るため、少し時間がかかります。のんびりお待ちくださいね」と千津枝さん(左)と元子さん(右) 〈右下〉集落で採れたブルーベリーを使ったブルーベリーソーダ1杯200円


新商品を生むのは「産地を盛り上げたい思い」

新商品を生むのは「産地を盛り上げたい思い」

 旅の最後に、みやげ用のそうめんを求めて「麺商ふるせ」へ。こちらでは、厳選した小麦粉を使った手延べそうめんのほか、全国的にも珍しい生そうめんや、黒米やきびを合わせた五穀そうめん、梅肉を練りこんだ梅そうめんなどを製造・販売しています。
 これらを開発した麺商ふるせの三代目・古瀬智裕さんは、「島原半島には300以上のそうめん製造所があるため、他社との差別化という意味もありますが、珍しいそうめんを作ることで南島原=そうめんの産地と広く知られ、産地全体が盛り上がれば、という思いの方が強いです」と熱く語ってくれました。

〈左〉三代目の古瀬智裕さん。手にしているのは生そうめん200g430円、梅そうめん200g390円など 〈右上〉最高のそうめんを届けたい、と、原料や手延べにこだわり製造される 〈右下〉産地ならではの手頃な価格で買えるものも並ぶ直売所。「そうめんのまち南島原」を発信すべく地元の有志が作ったSOUMEN CITY Tシャツ2200円も販売

 またこちらでは、南島原の本物の麺にふれてもらいたいと、そうめんの手延べ体験も行っています。体験では、そうめんの引き延ばしのほか、自分で延ばした生のそうめんの試食も。作りたてのそうめんは生パスタのようなもちもちとした食感が意外で、やみつきになりそうです。
 「体験を通して、南島原のそうめんのファンになってもらいたい」と古瀬さん。「南島原のそうめんは強力粉を使っているためコシが強くのびにくいため、にゅうめんにもおすすめです。夏のイメージが強いですが、1年中そうめんを味わっていただけるとうれしいです」と笑顔で答えてくれました。

 そうめん作りの技術は、島原・天草一揆後に移り住んだ小豆島出身者がもたらしたものとも言われています。歴史のつながりを感じながら、世界遺産のあるそうめんのまち・南島原を歩いてみてはいかがでしょうか。
(2018年9月)

〈上〉手延べ体験は3名以上で前日午前中までに要予約。試食・みやげ付で1500円、13〜15時に実施 〈下〉蔵造りの建物が商品直売所。国道251号沿いにありアクセスしやすい

年間15日ほどしか見られない! 世界的にも珍しい“白洲”

年間15日ほどしか見られない! 世界的にも珍しい“白洲”

原城跡、本丸の南の約300m沖合には「白洲(リソサムニューム礁)」といわれる浅瀬があり、最干潮時にのみ姿を現します。リソサムニュームは極めて珍しい植物の一種で、インド洋、イギリス海岸と原城沖の3ヶ所でしか見ることのできない貴重なもの。毎年4~8月の大潮の最干潮時には、瀬渡し船で白洲に上陸する見学ツアーが行われています。

地元ではこの白洲を渡って天草四郎がやってきたという伝説も残る

リソサムニュームはサンゴではなく石灰藻が群生したもの

SPOT LIST

原城跡(はらじょうあと)

【電】0957-65-6333(南島原ひまわり観光協会) 【住】長崎県南島原市南有馬町乙 【交】島鉄バスターミナルから島鉄バスで56分、原城前下車、徒歩5分 【料】【時】【休】見学自由 【P】80台(周辺駐車場含む)

有馬キリシタン遺産記念館(ありまきりしたんいさんきねんかん)

【電】0957-85-3217 【住】長崎県南島原市南有馬町乙1395 【交】島鉄バスターミナルから島鉄バスで58分、南有馬庁舎前下車、徒歩15分 【料】入館300円 【時】9〜18時 【休】木曜、12月29日〜1月3日 【P】100台(周辺駐車場含む)

南島原食堂(みなみしまばらしょくどう)

【電】080-8395-2435 【住】長崎県南島原市西有家町長野4421 【交】JR諫早駅から車で1時間 【時】11時〜14時30分LO 【休】日曜のみ営業(年に数回臨時休業もあるため要問合せ) 【P】20台

麺商ふるせ(めんしょうふるせ)

【電】0957-82-2394 【住】長崎県南島原市有家町蒲河341 【交】島鉄バスターミナルから島鉄バスで35分、蒲河下車、徒歩4分 【時】9〜17時 【休】日曜、祝日 【P】20台

白洲(リソサムニューム)見学ツアー(しらす(りそさむにゅーむ)けんがくつあー)

【電】0957-85-3155(原城温泉 真砂) 【住】長崎県南島原市南有馬町大江名原城本丸跡沖合 【交】「原城温泉 真砂」までは島鉄バスターミナルから島鉄バスで56分、浦田観音下車、徒歩7分 【料】参加2500円 【時】【休】4~8月の大潮の最干潮時のみ開催 【P】120台

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