南国の恵みを美味しくお届け。新感覚スイーツをお試しあれ!
鹿児島県南大隅町には、南国の温暖な気候を活かして、パイナップルやマンゴー、柑橘類などたくさんのフルーツが生産されています。車を走らせると、すでに絶景ポイントばかり。あまりの美しさに大興奮!せせらぎの音が気持ちよくて窓を全開にして進むと、見えてきたのが「aqua base caf?(アクア ベース カフェ)」です。
全国から訪れるお客さまの旅の思い出をつくるカフェ
aqua base cafeは、人気ドラマのオープニング映像に使われたことから全国的にも有名になった「雄川の滝」のそばにあるカフェです。「雄川の滝」は南大隅町一の観光地として知られており、もっとも多いときには、年間20万人もの観光客が訪れました。
ここで明るく迎えてくださったのが、山下淳也さん。今回紹介する南大隅町の特産品「たんかん」を使った「だいたんなゼリー」を開発しました。今や「だいたんなゼリー」は県外でも評判を呼び、九州や関西のバイヤーの中にもファンがいるそう。
山下さんは25年間漁業に携わり、物産館の立ち上げにも関わっていました。メニュー構成から接客まで幅広く経験した中でも、お客さまと直接ふれあうことができる接客の醍醐味を感じ、飲食業での起業を決意。一から料理の勉強をして、お弁当屋さんを開業しようと着々と準備を進めていました。厨房の設備もそろいオープン寸前のときに舞い込んできたのが、「雄川の滝でカフェを運営をしませんか?」という南大隅町役場の方からのオファーでした。
当初は悩んだ山下さんですが、多種多様な人たちと一緒にすすめていくカフェのプロジェクトに面白さを感じて、運営をすることに。カフェ運営が軌道にのってきたときにコロナ禍に突入したと明るく語る山下さんですが、その裏側に並々ならぬ覚悟と想いを形にしてきた努力を感じます。
「暑かったでしょ?!うちの一番人気のたんかんジュースをのんでください!」と笑顔でやってきたのは、山下さんと二人三脚でカフェを切り盛りする妻の由美子さん。南大隅町の特産品であるたんかんを使ったジュースは、お客さまから「砂糖が入っていないの?」と驚かれるほどの甘さ。糖度の高い新鮮なたんかんを、一つひとつ手絞りすることでつぶつぶとした果実感を残しています。
「たんかんを食べたときの美味しい感動をお客さまにお届けしたい」と試行錯誤して作ったたんかんジュースは、あっというまに看板メニューになりました。カフェで入荷したたんかんはすぐになくなってしまうほど!ところがコロナ禍で一転。aqua base caf?もこれまでの賑わいとうってかわって静かな日が続き、たんかんジュースの在庫をかかえてしまいます。そんな一見、ピンチにも見える状況で、山下さんは「やっとたんかんを使ったお土産商品を作れる!」と思ったんだとか。
構想3年目にしてようやく完成した「だいたんなゼリー」
お客さまから「南大隅町は、お土産で持って帰るものがあまりないよね」という声をいただき、以前から「南大隅町の食材をつかったお土産の商品開発をしたい」と考えていた山下さん。最初に目をつけたたんかんは、毎年あっという間に売り切れるため、スイーツに加工できるほどの量はありませんでした。
しかし、今だったらスイーツにも加工ができる! そこで山下さんは、長年構想していた商品開発に着手し、たんかんジュースを使った「だいたんなゼリー」を生み出しました。
たんかんゼリーの上には南大隅町の特産品「辺塚(へつか)だいだい」を混ぜ込んださっぱりとしたクリームがのっています。辺塚だいだいは、古くから辺塚集落で自生していた柑橘で、町外への苗木持ち出しを禁止し、この地域で守り育てられている貴重なもの。あっさりしたゼリーが、爽やかなクリームと口の中で一体化することで濃厚なゼリーに変化します。口に入れると、たんかんの香りがふわりと鼻にぬけ、とっても爽やかで華やか。この香りを出すために、皮を薄くきって作ったドライたんかんを、さらにミルで細かく挽いて入れているという細やかな工程を経てできあがっています。
「だいたんなショコラ」は、辺塚だいだいを混ぜ込んださっぱりとしたクリームとたんかんの果肉たっぷりのソースがのったショコラムース。ムースの中に入っている「カカオニブ」が、大人のスイーツに仕上げています。
開ける前からどきどき!かわいい箱でお届けします
ふるさと納税では、冷凍でお届けします。こんなに可愛い箱で届いたら、開けた瞬間から歓声がでること間違いなしですよね。
ゼリーは水分が多いため、実は冷凍商品として作るのは難易度の高いスイーツ。山下さんは、何度も試作を重ね、冷蔵と冷凍でそれぞれ作り方を変えるなど、もっとも美味しく食べてもらえる工夫をしています。冷凍で届いただいたんなゼリーは、冷蔵庫で6?8時間ほど解凍するだけで食べられます。時間を短くして半解凍にすると、しゃりしゃりとしたシャーベットのような食感を楽しむことも。ぜひあなたのお好みの食べ方を見つけてみてください。
唯一無二を目指して、これからも商品開発をします!
山下さんが試行錯誤した商品にGOサインを出すのは、由美子さんなのだとか。「試作した商品は家族に食べてもらいます。妻と娘が美味しい!と太鼓判を押してくれたらやっと販売できます」と淳也さん。時には厳しいフィードバックに落ち込むこともありますが、美味しいと言ってもらえるまで改良は続きます。
「本当に美味しいと思うものだから、お客さまに自信をもっておすすめできるんです」と笑顔で話す山下さん夫妻。これからも南大隅町の食材を使って商品開発をとおして、南大隅町の魅力を全国に広げたいと語ります。
わざわざ行く価値あり!南大隅町が誇る秘境「雄川の滝」
最後はお二人がすすめてくださった「雄川の滝」までお散歩に。お店から徒歩15?20分の場所にあるエメラルドグリーンの美しい滝つぼは、あまりにも美しくて言葉を失いました。
地域の魅力を、ここにしかない美味しい食材を使った商品を全国に届けることで伝え続ける山下さん夫妻。だいたんなゼリーを手にしたお客さまが南大隅町を知り、魅力を感じたらぜひ訪れてみてください。お二人と話す時間も、きっと旅の豊かな思い出になります。すでに次なるスイーツ作りの構想もすでにあるそうで、とっても楽しみです。
九州支部(鹿児島県南大隅町担当) / 長友 まさ美(ながとも まさみ)
人生の物語に耳を傾け、その方の可能性や魅力を引き出すことが大好き。旅好き、本好き、美味しいものが大好き。美しさと機能性を兼ね備えたもの、伝統工芸品、職人さんの一点物が大好物です。愛しいものを伝え、人生に彩りを添えられることを願って発信中。暮らしを味わい、楽しみつくす日々を生きています。
鹿児島県南大隅町は、「佐多岬」があることで知られています。今回、ご紹介した「雄川の滝」も人気ドラマや映画のロケ地にもなったことで一躍、全国区の観光スポットに。じわじわと移住者が増えてきているのも、温暖な気候と同じくらいあたたかい人たちがいるから。ぜひ訪れて心身ともに癒されてください。