大仙市ローカル魅力発掘発信ワークショップ

大仙市の中にある8つの「ローカル」の魅力を、あなたの手で発掘・発信しよう。

「花火だけじゃない」大仙市の魅力を伝わる形で伝える

イベントレポート:大仙市ローカル
魅力発掘発信ワークショップ(第1回目)

9月26日(土)、「大曲の花火」で知られる秋田県大仙市で、地元の人しか知らない隠れた魅力を掘り起こし、届ける「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」のワークショップが開かれました。

全2回のワークショップにおける1回目。

新型コロナウイルスの影響でオンラインでの開催となりましたが、
市民など26人が参加し、
地元の魅力をどう見つけ、どう伝えるのかを学びました。

ワークショップ当日の様子をお伝えします。

あなたの「驚き・発見・感動」こそが大仙市の魅力

 このプロジェクトは、株式会社JTBふるさと開発事業部と合同会社イーストタイムズが全国各地に「その土地を、ふるさとと想う人をつくる」ことを目的に、今年度、新たに立ち上げたものです。第1弾のワークショップが9月と10月に宮城県気仙沼市で開かれ、第2弾の大仙市(市主催)が、秋田県で初めてのワークショップとなりました。

オンライン会議アプリを使ってワークショップを行う
講師とスタッフ
オンラインでつながった参加者たち

 ワークショップは、新型コロナウイルスの影響でオンラインで開かれ、10代から60代の地元住民など26人が参加しました。講師を務めたのは、イーストタイムズ代表の中野宏一さん(36)。「見方を変えれば世界は変わる」と題して、地元に眠る魅力の見つけ方や伝える方法について説明しました。

オンラインでの講義に聞き入る参加者

 この中で、中野さんは、「テレビや新聞、マスメディアによるプロモーションが主流だった時代と違い、現代は、SNSなどを通じて個人が情報発信をできるようになった。個人が感じた『驚き・発見・感動』が、そのまま『ローカルの魅力』となり、その魅力は切り口や伝え方次第で、全国、そして全世界へと広がる可能性がある」と話しました。

地域の魅力を、「伝わる形」で伝えよう

 ただ、そうした個人の「驚き・発見・感動」を誰かに伝えなければ、その魅力は地域に眠ったままとなります。このあとのワークショップでは、地域の魅力を「伝わるように伝える方法」についての実践が行われました。

 実践では、受講生たちが、講師の指導を受けながら、自分が最も好きな大仙市の人やモノ、それに体験や場所を取り上げ、「見出し(タイトル)」と「リード(本文を要約した冒頭の文章)」を作っていきました。

 このうち受講生の1人は、「まるでテーマパークのアトラクション 払田柵を自転車でめぐる『米』を感じる秋のアクティビティ」というユニークな見出しを、また、別の受講生も「『自分も住民なんじゃないか』という錯覚を起こす。8000人で綱を引き合う!日本一の大綱引き!」という躍動感ある見出しを付け、魅力を自分らしく表現しました。

 大仙市といえば「大曲の花火」が有名ですが、受講生たちの発表から、他にも多くの魅力が眠っていることが分かりました。 ワークショップを受けた受講生たちは、「自社の商品のPR方法に課題を感じていたので、大変勉強になった」などと話していました。

最終の2回目に向けて、大仙市の魅力を発掘

 次回、最終の2回目のワークショップは、10月31日(土)に、大仙市の「花火伝統文化継承資料館 はなび・アム」で現地開催されます。参加者は、2回目のワークショップまでに、自分の「驚き・発見・感動」に基づいた地元の魅力を発掘し、話を聞いたり写真を撮ったりするなどして、素材を集める課題に臨みます。ワークショップ当日は、集めた素材をもとに「魅力発信レポート(ハツレポ)」を作り、ローカルの魅力を、ふるさと納税を活用して発信することに挑戦します。

イベントレポート:大仙市ローカル
魅力発掘発信ワークショップ(第2回目)

10月31日(土)、「大曲の花火」で知られる秋田県大仙市で、地元の人しか知らない隠れた魅力を掘り起こし、届ける「ローカル魅力発掘発信プロジェクト」のワークショップが開かれました。

9月にオンラインで開かれた1回目のワークショップに続く、最終回となる2回目。

今回、初めての直接対面となった受講生たちと講師は、
どのように意見を交わし、
魅力に迫っていったのでしょうか。

当日の様子をお伝えします。

「何もない」のではなく「知らない」だけ。魅力はそこかしこに

 オンラインで開かれた1回目の9月26日(土)の大仙市でのワークショップで、「ローカルの魅力とは何か」をテーマに、魅力の見つけ方や取材の仕方を学び、手持ちの写真を題材に、魅力を言葉として書き出すなどした受講生たち。10月31日の最終回となる2回目は、初めて直接会う形で開かれ、1回目を受講し、地元で情報発信などに取り組む会社員や高校生、地域おこし協力隊など11人のほか、4人がオンラインで参加しました。

 ワークショップでは始めに、講師でイーストタイムズ代表の中野宏一さん(36)が、「地域には、まだ発掘されていない魅力がたくさんある。地元には『何もない』のではなく、『知らない』だけ。みんなで魅力を見つけて、『ふるさとと想う人』を増やしていきたい」と挨拶しました。

「景観を食べる」「俳人ストリート」……自分だけのハツレポが続々と

(写真上から)渡部生さん、中野講師、天野崇子さん。ワークショップではそれぞれのハツレポを発表し合った。

 このあと、受講生たちが自己紹介や前回のおさらいを行い、実際に、自分で見つけてきた地元の魅力に「見出し(タイトル)」を付け、写真を添えた「魅力発信レポート」略して「ハツレポ」を作成し、それぞれ発表していきました。

(写真上から)渡部生さん、中野講師、天野崇子さん。ワークショップではそれぞれのハツレポを発表し合った。

 このうち、市の地域おこし協力隊の渡部生さんは、地元の農家が手塩をかけて育てた稲に着目したハツレポを作成しました。渡部さんは「農家から米をもらったが、僕は、田んぼに広がる稲を見て、米ではなく、この景観を食べているんだと気付いた。これをみんなに伝えたいと思った」と、取材した経緯とハツレポに込めた思いを発表しました。

 これに対し、中野さんは「みんなが知っているものを伝えるにおいて、新しい視点だ。『米を食べる』と伝えるよりも、感動はそのほうが上回っている」と話し、本文で渡部さんが書いた「景観を食べる」という表現を見出しにも入れるようアドバイスしました。

 また、自営業の天野崇子さんは、自分の地域の歴史を文献などにあたって深掘りし、同じ道沿いに4人の俳人がいたことを突き止めました。さらに、そのうちの1人の子孫にインタビューして、俳人の当時の暮らしぶりや道のいわれをハツレポにまとめました。

 中野さんは、「見出しの『俳人だらけのストリート』という情報は、絶対にガイドブックにも載っていない情報だと思う。この切り口のおかげで、地域の独自性が分かる。子孫へのインタビューも、地元の人にしかできない取材だ」と話していました。

 受講生たちは、今後、SNSのグループを通じて魅力について情報交換するほか、仕事や個人の活動の中で、学んだ「魅力の伝え方」を実践していく予定です。

ワークショップ参加者レポート

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