肉の宝庫!鹿児島から家族が笑顔になるお肉を届ける
鹿児島県は「畜産王国」という名にふさわしく、牛、豚、鶏とすべてにおいて全国トップレベルの産出額を誇っています。そんな鹿児島県の東南部にある大崎町は、町全体で資源リサイクルに力を入れており、2019年にはリサイクル率が82.6%と、全国平均の19.6%と比べてもその高さに驚かされます。自分たちの暮らす町を、自分たちの手でよりよくしようという気概を感じる大崎町。その大崎町で、「畜産の産地である鹿児島の本場の味を届けたい!」という熱い思いをもって届けているのが、「肉のこせど」です。今回は3代目の小瀬戸翔さんにお話を伺いました。
昭和41年から続く「肉のこせど」の店舗に一歩、足を踏み入れると、私たちがイメージするお肉屋さんというよりは、まちの人たちのために、必要なものがそろったまちの“コンビニ”という印象です。
お肉はもちろんのこと、野菜や食料品、日用品まで陳列。人口12000人強とコンパクトで、高齢者も多い大崎町の住民にとって、「肉のこせど」はなくてはならないお店なのです。
それもそのはず、現在はお肉をメインに扱っていますが、創業前には店舗前にバス停がある下駄屋さんだったそう。当時は珍しかったオート三輪で鹿児島市内に下駄の仕入れにいって、販売していました。店先で凍らせた三角ジュースをお店の前に置いたところ、大ヒット。冷凍する機械があったので、お肉やさんをスタートさせたのが「肉のこせど」の原点です。時代は変わり、三代目の翔さんは、農機具の修理の仕事をしていましたが、大崎町がふるさと納税をスタートした6年前に家業につき、様々なチャレンジをしています。
黒豚・黒牛もつ・桜島鶏つくねと盛りだくさん
肉のこせどが出品しているお礼の品のなかでも、人気が高いのが、今回ご紹介する「さつまのもつ鍋セット」。もつ鍋というと、もつとキャベツのお鍋が一般的ですが、このセットの内容というと・・・。
黒豚肩ロース350g、黒豚バラ350g、黒牛もつ500g、桜島どりつくね200gと、ボリュームとお肉の種類の多さにびっくり!もはや、もつ鍋というより、鹿児島の「肉鍋」といってもいいかもしれません。こんなにお肉が入っているもつ鍋を初めて見ました。
なんと言っても主役はもつ。鹿児島黒牛のホルモン「黒牛もつ」は、口にすれば旨みだけを残してプリッ、ジュワッととけていきます。鹿児島産黒豚のおいしさは言わずもがな。肉の旨味がたっぷり詰まった上に脂がさっぱり。加えて、スープの旨みを吸ったふんわりつくねまで味わえちゃいます。それぞれの旨味や食感の違いが楽しく、次から次へと箸がすすみますよ。
お肉はすべて、長年、お付き合いのある鹿児島の肉の卸やさんのものを使用。翔さんのお父様でもある社長の剛さんがその確かな目で“良いお肉”を選ぶからこそ「安全で安心、自信をもって提供できる」といいます。
作り方は特製もつ鍋スープと水を火にかけ、沸騰したらお肉を入れて、野菜で蓋をするようにかぶせ、煮込むだけ。冷凍で配送するため、野菜はセットに入っていませんが、冷蔵庫に入っている野菜や豆腐をいれるだけで、豪華な晩ご飯になることまちがいなしです。最後は中華麺を投入して、肉の旨みがでたスープを最後まで楽みましょう!。
お肉の美味しさを知り尽くすこせどがつくった「焼肉のタレ」
美味しいお肉の旨味を引き出すために、こせどでは自社製品の開発にも取り組んでいます。その一つが、焼肉のタレ。研究を重ね、大崎町の特産品でもあるマンゴーをつかったタレを開発しました。なんとも贅沢な逸品は、子どもから大人まで喜ばれ、リピーターも多いんだとか。
店内には、焼き台や大きなガスボンベがあり、目を引きました。「これって貸し出しているんですか?」と尋ねると、「はい!BBQセットをお買い上げのお客様には、BBQ機材を無料で貸し出しています」とのこと。なんと、大崎町近隣の方には配送サービスもあり、お客様は手ぶらでBBQを楽しむことができます。地域の人の声に耳をすませ、「こんなのがあったらいいな」という願いを形にする姿勢が、愛されつづけるお店になる秘訣なんだろうなと感じました。
まちの声を丁寧に拾い形にする姿勢は、ふるさと納税でも発揮されています。翔さんは、すべてのレビューを目にするそう。「自分でも気づかないことがあるので、フィードバックはありがたいです。これからも、お客さまに喜んでいただける商品を企画、開発してながら、安心、安全にこだわり、できるだけいいお肉を届けられるように自分も目利きができるようにないたい」と力強く語っていました。
鹿児島のおいしいお肉を全国に届けたい
ふるさと納税で鹿児島のお肉を食べたお客さまが、そのおいしさから「飲食店を経営しているので、お店にも卸してくれませんか?」と声をかけてくれるなど、新しいご縁が生まれることもあるそう。鹿児島のお肉の美味しさを全国に広げるために、これからも肉のこせどのチャレンジは続きます。ぜひ、肉づくしのもつ鍋で、楽しい団らんを過ごしてくださいね。
九州支部(鹿児島県大崎町担当) / 長友 まさ美(ながとも まさみ)
人生の物語に耳を傾け、その方の可能性や魅力を引き出すことが大好き。旅好き、本好き、美味しいものが大好き。美しさと機能性を兼ね備えたもの、伝統工芸品、職人さんの一点物が大好物です。愛しいものを伝え、人生に彩りを添えられることを願って発信中。暮らしを味わい、楽しみつくす日々を生きています。
鹿児島県大崎町は、人口12000人強とコンパクトな町。その分、地域住民の繋がりは深く、あったかいものがありました。農産物を育む広い大地をドライブすると、すこんと突き抜ける空が印象的です。7月から8月にかけて、ウミガメが産卵のために上陸する益丸海岸にもぜひ足を運んでみてください。