写真:ふるさとチョイス
日々の食卓に華を添える「宝の麩」
今回の返礼品は、石川県金沢市の老舗メーカー・加賀麩不室屋(かがふ・ふむろや)の人気商品詰め合わせです。海の幸や山の幸に恵まれ、長年に渡り培われた豊かな食文化を持つ金沢。代表的な郷土料理である「治部煮(じぶに)」にも欠かせない「加賀麩」は、加賀百万石の城下町・金沢で生まれ、江戸時代から保存食として親しまれてきました。
詰め合わせには、お湯を注ぐとかわいらしい麩や野菜が現れるお吸い物「宝の麩」のほか、料理を華やかにする「金沢彩り麩」や定番の「小車麩」、「すきやき麩」が入っており、加賀の伝統食材を手軽に食卓に取り入れて楽しむことができます。
地元で知らない人はいない大手麩メーカー
石川県民にはおなじみの加賀麩不室屋。慶応元(1865)年に麩の製造を始めて以来、開業当初の味と製法を受け継ぎながら麩を作り続けています。金沢市内にある本社工場を訪れました。
お話を伺ったのは、麩の魅力を広く伝えるため全国各地を飛び回った経験を持つ、営業本部課長・吉田博之(ひろゆき)さん。おすすめの味わい方を尋ねると「麩といえば煮物が定番ですが、寒い季節には鍋に入れたりコンビニエンスストアのおでんに麩を足して味わったりするのもおすすめです」と教えてくれました。
150年以上の歴史を持ち、現代に受け継がれる加賀麩
加賀麩不室屋の歴史は嘉永年間、初代・不室久右衛門(ふむろきゅうえもん)が金沢市尾張町に居を構え、諸澱粉(でんぷん)の商いを始めたことから始まりました。その後、麩やこんにゃく、豆腐の製造販売を開始し、徐々に事業を拡大。1973年には、創業の地である尾張町の店舗で業界初となる麩の小売をスタート。1979年、社名を株式会社加賀麩不室屋として製造販売を一体化し、全国に販路を拡大しました。
創業125周年を迎えた1990年には、後に同社を代表する人気商品となる即席お吸い物「宝の麩」を発売。この商品がきっかけとなり、加賀麩という文化を広めたことが評価され、石川県知事表彰を受賞しました。現在は六代当主・不室康昭さんが社長を務めており、伝統を受け継ぐと共に、カフェをオープンしたり人気キャラクターとコラボレーションした商品を開発したりと、新たな事業に取り組んでいます。
技術を守り、手仕事にこだわる
手業に頼る工程が多くを占める麩の製造。特に生地づくりでは、気温や湿度によって微妙に変化するグルテンなど原材料の状態を正しく把握して、日ごとに配合を微調整する必要があると言います。「かつて繁忙期には社長を含め社員総出で生産に励んでいたものの、それでもギフト需要には生産が追いつかないこともありました」と吉田さん。そんななか、2007年に点在していた工場を統合して新たな拠点を設立。長年受け継がれてきた技術をベースに、現代のテクノロジーや科学的視点を取り入れることにより、安定した生産が可能となりました。
さまざまな色・形をした「彩り麩」は、そんな細やかな手仕事が伝わってくる商品の一つです。ピンクや黄、紫の花や、加賀てまりの他、かえでやなでしこをモチーフとした形などがあり、全てが手作業によって作られています。
親が子を思う気持ちから生まれた、彩り豊かな加賀麩のお吸い物
加賀麩不室屋が生み出す麩の中でも、金沢観光のお土産として特に人気なのが「宝の麩」。この商品は六代当主が海外で留学をしていた頃、母である不室律子(りつこ)さんが息子の健康を気遣い「日本の味を手軽に食べられるように」と麩や乾燥野菜を詰めた「ふやき」のお吸い物を送ったことがきっかけで誕生しました。六代当主が周囲にお裾分けしたところ大変評判が良く、それを受けて商品化したところ、これまでになかった商品として注目されるようになったのです。
ふやきのなかに色とりどりの具が入った様子を宝箱に見立てたところから名付けられた「宝の麩」。昆布だしが上品に香るお吸い物のほか、加賀味噌や赤味噌、白味噌で仕立てたお味噌汁などバリエーションもさまざまです。お湯を注げばたちまちふやきの中から彩り麩や野菜が出現。見た目が楽しいだけでなく、優しい味わいで心がほっと安らぎます。
加賀麩の魅力を味わう詰め合わせ
「宝の麩」をはじめ加賀麩不室屋の人気商品をぎゅぎゅっと集めた今回の返礼品。吉田さんに麩の活用法をお聞きしたところ、「『金沢彩り麩』は子どものお弁当や汁物に入れたり、サラダの飾りつけとしてもおすすめ。料理に重宝する『小車麩』は、フレンチトーストやオニオングラタンといった洋風のメニューにも活躍します」とのこと。アレンジによって可能性が無限に広がる加賀麩。ぜひお好みの方法で味わってみてくださいね。
食す人の心を優しく温めるお吸い物
こだわりポイントをご紹介
手業に頼る工程が多くを占める麩の製造。特に生地づくりでは、気温や湿度によって微妙に変化するグルテンなど原材料の状態を正しく把握して、日ごとに配合を微調整する必要があると言います。かつて繁忙期には社長を含め社員総出で生産に励んでいたものの、それでもギフト需要には生産が追いつかないことも。2007年に点在していた工場を統合して新たな拠点を設立。
わたしたちがご案内します
麩の魅力を広く伝えるため全国各地を飛び回った経験を持つ、営業本部課長・吉田博之(ひろゆき)さん。おすすめの味わい方を尋ねると「麩といえば煮物が定番ですが、寒い季節には鍋に入れたりコンビニエンスストアのおでんに麩を足して味わったりするのもおすすめです!
こんなところで作っています
加賀麩不室屋の歴史は嘉永年間、初代・不室久右衛門(ふむろきゅうえもん)が金沢市尾張町に居を構え、諸澱粉(でんぷん)の商いを始めたことから始まりました。その後、麩やこんにゃく、豆腐の製造販売を開始し、徐々に事業を拡大。1973年には、創業の地である尾張町の店舗で業界初となる麩の小売をスタート。1979年、社名を株式会社加賀麩不室屋として製造販売を一体化し、全国に販路を拡大しました。
この時期がおすすめ!
ふやきのなかに色とりどりの具が入った様子を宝箱に見立てたところから名付けられた「宝の麩」。昆布だしが上品に香るお吸い物のほか、加賀味噌や赤味噌、白味噌で仕立てたお味噌汁などバリエーションもさまざまです。お湯を注げばたちまちふやきの中から彩り麩や野菜が出現。見た目が楽しいだけでなく、優しい味わいで心がほっと安らぎます。
わたしたちの想い
日々忙しく生活するなかで食事を簡単に済ませる人も少なくないかと思いますが、「一汁一菜」という言葉もあるように、ごはんに加えてもう一品、温かい汁物を味わうことで一息つくことができたりお腹が満たされたりするもの。母が子を思う気持ちから生まれた「宝の麩」は食事を豊かに演出し、食す人の心を優しく温めてくれる一品です。ぜひ一度味わってみてはいかがでしょうか。
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