富士山と湖。多彩な楽しみ方ができる富士河口湖町
山梨県東部に位置する富士河口湖町の魅力といえば、なんといっても目の前にそびえる富士山です。四季折々の美しい表情を見せる富士山と湖との競演は、この町ならではの贅沢な景色。ハイキングや登山、フルーツ狩りなど、多彩な遊び方ができるので、一年を通して多くの観光客でにぎわっています。
そんな富士河口湖町の雄大な自然をたっぷり体感できるのが、「PICA Fujiyama」と「PICA富士西湖」です。2つを運営する「PICAリゾート」は富士山周辺を中心に10カ所のキャンプ場を展開。それぞれ異なる顔を持ち、リゾート気分を味わいたい人から、とことん自然と触れ合いたい人まで、さまざまなニーズに応えてくれます。
雄大な富士山に抱かれた「PICA Fujiyama」
まずは、中央自動車道河口湖ICから車で約10分の場所にある「PICA Fujiyama」へ向かいました。訪れたのは9月初旬。頂上にうっすらと粉雪をまぶしたような富士山を真正面に見上げながら、両脇に森が広がる一本道を進んでいくと、木々の間から「PICA Fujiyama」が現れました。
「PICA Fujiyama」の標高は900〜1000m。ひんやりとした清浄な空気、樹木のほんのりとした香り、静寂な中に響く鳥の声に包まれながら、ホテルのような洒落たロビーに入ると、今回、案内してくださるPICA営業企画部広報宣伝の米山実里(よねやま みさと)さんが出迎えてくれました。
ラグジュアリー感満載、別荘感覚で楽しめるアウトドアリゾート
「PICA Fujiyamaは別荘感覚で楽しんでいただけるように、ラグジュアリー感を大切にしています」と米山さん。確かに、ロビーには大きな暖炉や絵本が並ぶ読書スペース、敷地内には美しい芝生や綺麗な建物が点在し、まるで高原のリゾート地を訪れたような印象です。
2018年にオープンした「PICA Fujiyama」には別荘風のコテージ、トレーラーコテージ、ドームテント、テントサイトがあります。贅沢なつくりのラグジュアリーコテージは、テラスで焚き火やバーベーキューが楽しめるなど、大自然の開放感を味わえつつ、ホテル同様の設備・備品が整っているのでホテルステイのような心地よさが味わえます。
自然との一体感を満喫できる、細やかな心配り
また、PICAオリジナルのドーム型常設テント「アメージングドーム」は2食付きでベッドやテーブル、ソファも備わっていますが、テントなので外界との距離が近く、自然との一体感が味わえます。まさにキャンプとホテルの“いいとこ取り”をした施設です。
「テントサイト」は雨の日でもキャンプが楽しめるよう、リビングの役割を持つ屋根付きデッキが備わっています。どのサイトにも、アウトドアを心から楽しんでほしいという細やかな配慮がちりばめられています。
アクセス抜群。気軽に体験できるアウトドアフィールド
「ここは標高が高い分、夏は涼しく、星空も綺麗です。お子様連れはもちろんですが、若い人たちにも自然と触れ合っていただけるよう、アウトドアのハードルが低い施設になっています。電車でも気軽にお越しいただけますよ」と米山さん。
アメージングドームやラグジュアリーコテージなど、これまでのキャンプ場のイメージを一新した「PICA Fujiyama」は、まさにリゾートと呼ぶにふさわしく、優雅な時間が味わえます。米山さんによると、ファミリーや若い女性の利用が多いということですが、無理なく、快適にアウトドアを満喫できるので、年配の人たちにもぜひおすすめしたい施設です。
キャンプ大好き派にぴったりの「PICA富士西湖」
続いて向かったのが「PICA富士西湖」です。「PICA Fujiyama」から車で約20分の西湖湖畔にある「PICA富士西湖」は、「PICA Fujiyama」のリゾート的な空気とは一変。売店には専門的なキャンプギアが並ぶ本格派のキャンプ場です。「どちらかというとキャンプ大好きな方が集まる施設です。ほとんどのサイトが電源付きなので、雪中キャンプを楽しむ人もいるんですよ」と米山さん。
赤松林の景観に調和する、フィンランドをイメージして建てられたという赤茶色のコテージ、モンゴルの遊牧民などの移動式住居「パオ」、木々に囲まれたテントサイトなど、全部で110サイトが点在。大自然に囲まれた静かな「PICA富士西湖」は、キャンプの醍醐味をダイレクトに感じることができますよ。
釣りやカヌー、MTB…アクティビティメニューも豊富
アクティビティが盛んなのも「PICA富士西湖」の特徴です。場内には釣堀があり、釣ったニジマスはそのまま食材に活用できます。このほか、カヌーやSUP(サップ)のプログラムも用意され、専用コースのあるマウンテンバイクもレンタルしています。「豊かな自然をフィールドにいろいろ楽しみたい親子にもぴったりです」と米山さん。
自然と向き合う時間がもたらす、心の安らぎ
「PICAリゾート」が目指しているのは、「人と人、人と自然のインターフェースになる」こと。「PICA Fujiyama」では人が語り合える暖炉をロビーに設けたり、「PICA富士西湖」では大きな焚火を楽しむイベントを開催したりするなど、人と人とのつながりを後押ししています。
「自然はちょっと苦手」という人にもストレスのない自然との関わり方を提供しているので、キャンプ初心者の方はまず、気軽にホテル感覚で訪れてみてはいかがでしょう。流れる雲や満天の星を眺めてゆったりと過ごす。そんな風に自然と向き合う時間は、年齢を超えて多くの人に心の安らぎを与えてくれるはずです。
関東支部(山梨県富士河口湖町担当)/ 斎藤 里香(さいとう りか)
群馬県桐生市在住。北関東と埼玉を中心に取材・執筆活動をしています。一番、大切にしたいのは、人々の「思い」です。いろいろな「コト」や「モノ」に携わっている人々の“代弁者”として、頑張っている姿、その根底にある思いなどを多くの人たちに伝えることができたら嬉しいです。
富士五湖のうち、4つの湖がある富士河口湖町。河口湖や西湖も素敵ですが、精進湖(しょうじこ)から眺める富士山も絶景です。湖を巡って、お気に入りの景色を見つけてくださいね。