旬の朝採りシャインマスカットをお届け
今回、愛知県大府市のお礼の品としてご紹介するのは、しもむら農園のシャインマスカット約2キロ(3房~4房)です。7月下旬から9月上旬の旬のシャインマスカットをお届けします。
しもむら農園がこだわるのは「朝採り」。シャインマスカットを早朝の涼しい時間帯に収穫して、その日のうちにクール宅急便で発送しています。そうすることで、シャキッとした食べ応えのある、強い甘みのシャインマスカットをご自宅でお楽しみいただけます。
愛知県大府市で親子2代目、40年以上続くぶどう農園
愛知県西部に位置する大府市は、古くからぶどうの栽培が盛んな地域です。市内には30カ所以上も直売所があり、車で移動していると、あちこちに色とりどりの果実を実らせた農園を見かけることができます。
この地で、親子2代にわたり40年以上もぶどうを栽培してきたのが「しもむら農園」。2代目の下村倉市(しもむらそういち)さんが、シャインマスカットの栽培をスタート。種なしで皮ごと食べられる甘くてジューシーな果肉には、土作りから栽培、収穫、発送まで、お客様のためのこだわりが詰まっていました。
家族で少しずつ大きくしていったぶどう畑
家族総出で作られたハウスは、手作りとは思えないほど頑丈そうな骨組みがされており、見渡す限りの広大なぶどう畑を持つ「しもむら農園」。下村さんが家業のぶどう農園を手伝いはじめたのは20歳のころからです。
そして、30歳を過ぎたころに父親から農園の運営を受け継ぎ、当時は露地栽培(屋外の畑での栽培)が多かった農園にハウス栽培を広げていきました。というのも、ぶどうは雨が多いと病気になり、収穫が激減したり苗が枯れてしまったりするから。地域によっては近年の異常気象による大雨で大きな被害を受けてしまった農園もあるのだそうです。
2006年からシャインマスカットの栽培をはじめ、現在では農園の敷地15%ほどを占める割合になっているそうです。
しもむら農園のぶどう作りは、農園の広さや設備はもちろん、その土にもこだわりが詰まっていました。1年かけてたい肥を作りこみ、自分で直接仕入れた有機肥料で栄養豊富な土を作っているそう。この手間で、甘み豊かなぶどうができるんですね。
朝採りはおいしいを届けるためのこだわり
みずみずしく弾けるような食べ応えのある果肉は、朝採りしたぶどうをそのまま光に当たらないよう箱詰めして冷蔵庫で保管されているからこそ。
「朝採った分がなくなれば直売所は閉めてしまうから、来店したお客さんにがっかりされることもあるけどね。だからといって、昼間に収穫したぶどうを箱詰めすると熟れてぐちゃぐちゃになってしまう。おいしいぶどうを食べてもらうために、朝冷たいうちに収穫して冷蔵庫に保管してある分だけ販売しているんだよ」と下村さんは言います。
また、下村さんが興味深いことを教えてくれました。「大府市のぶどうシーズンがはじまると、ぶどう専用の営業所になる。ぶどう専用の人員を割いてくれるから、これだけの量を全国に配達できているんだよ」。どうやら宅配業者の営業所にこの地域のぶどう農園専用のトラックと人員が確保されるのだそうです。
ふどうのシーズンに入ると、大府市内のぶどう農園をトラックが1日中集荷に回っており、1番多いときで2トントラックが3台同時に駐車場に並んでいたことも。なんとも圧巻です。
市場に出回らない貴重なシャインマスカット
今回の取材で、私自身愛知県在住なのにスーパーや農協で大府市産のシャインマスカットを見かけたことがない理由が判明しました。大府市のぶどう農園は、畑に併設された直売所でほとんど売り切れてしまうそうなんです。
地元で大人気だけに、県外で味わえるのはとても貴重。「直売所は7月下旬からオープンして9月の上旬にはおしまい。基本の営業日数は40日くらいで長くても50日超えることはないね」と下村さん。早朝に売る分だけふどうを収穫し、直売所に出すと半日で売り切れてしまうのだそうです。
お盆シーズンは、直売所に開店前からお客さんが並び、1日1トンのぶどうがピーク時には3時間で完売してしまったことも!それでは、市場に出回る分はないですねと言うと「全国の常連さんから電話やFAXで注文がある」とのこと。地元だけではなく全国にファンのいるしもむら農園のシャインマスカットは一般的な市場には出回らない貴重な品でした。
いつも世話になっているあの人に送りたい品
取材日は直売所がオープン前だったので、後日改めて訪れたところ、平日のお昼前の時間帯にも関わらず、お店の前に行列ができていました。お客さんがギフト用に並べられたぶどうを念入りに選んでいる様子から、きっとお世話になっている人に送るのだろうなと想像しました。
市場には出回らない、ここだけのシャインマスカット。自宅に帰って早速いただくと、甘くて食べ応えのある果肉に思わずほほが緩みました。旬のシャインマスカットは、自分や家族、お世話になった人へのギフトにおすすめですよ。
中部支部(愛知県大府市担当) / 小澤 志穂(おざわ しほ)
愛知県豊橋市生まれ・在住。趣味の旅行をきっかけにライターとして東海地域のおもしろさを発信しています。ガイドブックには載っていない、ローカルなグルメや絶景スポットを訪れるたびに「また行きたい」とその町の良さを再発見します。そんな地域の魅力をお伝えしていきたいです。
大府市を訪れると、街中にある色とりどりの果樹園の看板に心躍ります。今年のお中元は大府市のシャインマスカットと巨峰をセットで、親戚や遠方で暮らす姉に送りました。