オリーブと瀬戸内海の景色が広がる小豆島
小豆島を旅すると、いたるところで可憐なオリーブの木を見つけることができます。小豆島は日本での本格的なオリーブ栽培に成功した地。オリーブ栽培が始まった西村(にしむら)地区にある「小豆島オリーブ公園」には、姉妹島であるギリシャのミロス島との親交の証として建造されたギリシャ風車があり、今や小豆島のシンボルのようになっています。青い海とオリーブの木々に、白い風車が映え、さながら地中海のよう。そのオリーブ公園から歩いて10分ほどのビーチ沿いにあるのが「瀬戸内SUPリゾート碧」です。
宿から5秒で浜辺へ。とことん海を楽しみ尽くす
今回の返礼品は、全4室が贅沢なオーシャンビューとなった宿「瀬戸内SUPリゾート碧」の利用券です。小豆島の人気海水浴場「オリーブビーチ」に面して建ち、海のアクティビティ好きにはたまらない立地。「朝、昼、晩、ずっと海辺で遊びたい」という方にもおすすめですし、「観光も楽しみたい」という方にとっても、アクセスがよく旅の拠点として過ごしやすい宿です。
海外バックパッカーからペンション経営者へ
にこやかに出迎えてくれたのは、碧のオーナーの武山彩(たけやまあや)さん。小豆島生まれ小豆島育ちで、成人してからは神戸のスポーツショップで働く傍ら、バックパッカーとして海外へ出向いては旅を繰り返す日々だったほど大の旅好きでした。
仕事をしては、旅へ行くといった生活をしばらくは続けていましたが、思いがけず、父親が営むペンションを事業承継することになり、2015年に小豆島へ帰郷。海外を旅していた頃にSUP(サップ)を体験し、前職でSUPボードも扱っていて詳しくなったことから、当時島で誰もやっていなかったSUPを広めようと、体験教室を開くようになりました。すると、瞬く間に島でもSUPを楽しむ人が急増。SUP体験の人気も上々で、次第に当時営んでいたペンションよりもっと海の近くで宿をやりたいと思いが膨らみ、2022年に瀬戸内SUPリゾート碧をオープンしました。
自分好みにカスタムして思い思いの島時間を
早速、瀬戸内SUPリゾート碧の中に入りましょう! 宿のチェックイン・アウトは無人。玄関にあるタブレットで必要事項を打ち込みます。さぁ、どんなお部屋かワクワクしてきました。
今回は4つあるお部屋の中から、特別室「碧スイート」をご紹介します。全室オーシャンビューですが、なかでも2階にある碧スイートのテラスからの眺めは格別。夜は星空に感動するお客さんも多いのだとか。浴室もオーシャンビューで、とことん海を満喫できます。ドラム式の立派な洗濯機も備わり、長期滞在でも快適に過ごせそうです。
リビングは約38畳とゆったり。2?8名(大人の最大人数6名)が泊まれます。友達同士や2家族でワイワイと過ごすのにも良さそうです。
海がイメージされる青い壁が印象的なのは寝室。海をイメージし、異なったテイストの壁紙が部屋ごとに楽しめます。寝室からも海が眺められました!
全室にしっかりとしたキッチンが備えられているのもうれしいポイント。地元の直売所で旬の食材を買って、小豆島の醤油やオリーブオイルを調理に使ってみるなど料理好きの旅の楽しみもサポートしてくれる環境です。
器や調理器具も一通り揃っていて便利!冷蔵庫を開けると小豆島の地ビールやご当地サイダー、香川の地酒などが用意されていました。
購入するお酒はQRコードで読み込んでキャッシュレス決済。また、サクッと食事を済ませたい人にはインスタントの小豆島そうめんも冷蔵庫に用意されていました。「インスタントラーメンを買ってきて食べる海外からの観光客がおられたので、せっかく小豆島に来ていただいたならと小豆島そうめんの即席麺を用意しました」と武山さん。「お客さまと対面できる時間が少ないから」とパッケージには手書きで日本語と英語を用いて食べ方などを一言添えるといったあたたかな気配りが感じられます。
部屋には宿の隣にあるカフェで焙煎された豆を使ったコーヒーのドリップパックも。コーヒーを気に入って、滞在中にカフェまで足を運ぶ宿泊者も多いのだとか。
夕飯付きプランには、小豆島で獲れたサワラのタタキが。新鮮なうちに真空凍結したサワラを自分でカットして、備え付けのミョウガ、シソ、ネギ、ニンニクを載せれば完成!地元ヤマロク醤油のポン酢や、昔ながらの製法で作られた浪花堂の塩「御塩」も用意されています。実はこちらは人気の小豆島の漁師You Tuber 「はまゆう」が開発した商品。島ならではの食事を楽しんでほしいというオーナーの心遣いが感じられます。
5月から9月は宿からオリーブビーチに面して歩いて5分ほどにある、海の家「SUP RESORT CLUB -AO-」のデッキでバーベキューが楽しめる夕食プランも。海鮮系かお肉系かを選べて、それに島の旬の野菜串が付くほか、アヒージョ、スープカレー、バケット、マシュマロスモアクッキーと盛りだくさん。
朝は朝食バスケットが付くプランもあります。サンドイッチ2種と、サラダ、ヨーグルト、果物、ジュースなどが盛り合わせられた華やかなバスケットを部屋の扉の前まで運んで置いてくれます。バスケットにはマットやミニテーブルもセットになっていて、お部屋やテラスはもちろん、ビーチなどで自由に朝食が楽しめ、旅の時間を盛り上げてくれそうです。
自然に配慮した取り組み
碧で心がけているのはサスティナブルな運営。例えば、歯ブラシやヘアコーム、綿棒などは竹製を使用しています。歯磨き粉はプラスチックではなく紙のパッケージ。しかもペースト状ではなく紙状になっており、歯ブラシの上に乗せて磨くとと、紙が溶け出し歯磨き粉になる面白い仕様です。アメニティが入った巾着もエコマーク認定を受けた綿100%の巾着で、すべて持ち帰れるのもうれしいですね。
SUPで海の上の散歩を楽しんだり、浜辺のヨガでリラックスしたり
これだけ海の近い場所だと観光せず、1日中ビーチで過ごしたくなりそう。なにもせずに海をぼーっと眺めて過ごすのも魅力的ですが、碧に宿泊するならぜひ体験してみてほしいのはSUP。碧では武山さんやスタッフのガイドで安心してSUPやヨガが体験できます。穏やかな瀬戸内海の上をSUPで過ごすと、浜辺から見るのとはまた違った静かな海の景色が。SUP体験中の写真データは無料でプレゼントしてくれるそうですよ。
宿を通して島の魅力や楽しみ方を伝える瀬戸内SUPリゾート碧。今回、武山さんに宿を案内してもらい、「旅が好きで小豆島を楽しんでいる人が、営む宿なんだな」ということがHPやプラン、部屋の設備、そして武山さんの人柄からひしひしと伝わってきました。ここからまた小豆島のファンが増えていきそうです。
四国支部(香川県小豆島町担当) / 坊野 美絵(ぼうの みえ)
大阪生まれ。旅で訪れたことをきっかけに、2013年に香川県小豆島に移住。現在は文と写真で魅力を伝えることを大切にライターとして活動しています。香川県を中心に観光・医療・事業承継・農業などテーマはさまざまにインタビュー記事を執筆。私生活では暮らしに根ざした手仕事を、少しずつ実践していくことを楽しんでいます。
ぐるりと海や山に囲まれた小豆島。穏やかな海の上をSUPで漕ぎながら、島の景色をじっくり楽しむのはとても贅沢な時間です。