創業27年。鎌倉でスタートした「メーカーズシャツ鎌倉」
海と山の豊かな自然環境に恵まれ、神社仏閣などの歴史ある建造物も堪能できる鎌倉市。成熟した文化を持つこの街は、観光地や居住地として高い人気を誇ります。そんな鎌倉の、とあるコンビニエンスストアの2階で、1993年にスタートした会社が「メーカーズシャツ鎌倉(鎌倉シャツ)」です。
創業当時のコンセプトは、「5千円で良質なシャツが買える店」。現在も「日本のビジネスパーソンに貢献したい」という思いはそのままに、中間業者を挟まず国内の工場や世界各地の生産者と直接やりとり。時代に沿った高品質で良心的な価格のものづくりに取り組んでいます。
今回の返礼品は、「世界で活躍するビジネスパーソンをお洒落に」「高品質なシャツを適正価格で」という理念を持つ「メーカーズシャツ鎌倉」のお好きな商品を購入できるギフトカードです。メンズ、ウィメンズ両方が取りそろう鎌倉シャツ。普段から着ている方はもちろん、これまで着たことがない方にも試していただきやすい、毎年大人気の返礼品です。直営店舗およびオンラインショップで、ベーシックシャツ3枚相当の商品にご利用いただけます。
この機会に、「メーカーズシャツ鎌倉」が世界中のビジネスパーソンに支持される理由を見つけにいきましょう。
鎌倉から世界へ。洋服の本場で認められた本格シャツ
今回は、全国専門店協会でディスプレイコンテスト2年連続大賞、殿堂入りを果たした「メーカーズシャツ鎌倉」のビジュアルマーチャンダイザー林 邦夫(はやし・くにお)さんをはじめ、PR担当の原田桂子(はらだ・けいこ)さん、ものづくり担当の宮澤直樹(みやざわ・なおき)さんにお話を伺います。
ビジネスシーンで当たり前のように着用するシャツ。近年はカジュアル服OKの職場が増えましたが、大事な商談やオフィシャルな場に出るときは、体型にフィットするシャツを着て、ビシッと決めたいものです。
そこで大切なのが、サイズです。鎌倉シャツでは「首の太さに対し、スリムのボディの方もいれば、太めのボディの方もいます。私たちの店では、どんな体型の方でもジャストサイズのシャツを見つけていただけるように、メンズシャツのサイズだけでも常時30種類取りそろえています」と細かくサイズ分け。さらにデザインも豊富で、メンズ・レディース合わせて数百種類を展開しています。「着ればわかる良さ」を実感し、7割近くの人がリピーターになるのだとか。
メーカーズシャツ鎌倉は、「世界に通用するブランド」を目指し、2012年にスーツの本場アメリカに出店。メイド・イン・ジャパンのシャツの実力を世界に示すため、ニューヨークの一等地で端正なスーツ姿が行き交うビジネス街、マディソン街に店を構えました。
「日本のアパレルブランドがニューヨークに出店するのは、私たちが初。しかも高級紳士服店が立ち並ぶエリアです。イギリス人で欧米のベストセラー『THE IVY LOOK』の著者グレアム・マーシュさんが推薦状を書いてくれて、目の肥えたニューヨークの人々からも興味を持っていただくことができました」と林さん。
「シャツのクオリティを高めるためには、本物の紳士服を知る人々の意見を取り入れることが大切」。そんな考えのもと、体のラインが美しく見えるパターンを考案するなど、ドレスシャツのトラディショナルな美学を追求。こうした努力の積み重ねにより、シャツの品質を理解する欧米の人々から、「これは安すぎる」と言われるまでのクオリティに達したのです。
ものづくりの始まりから関わって作られた、上質な生地
創業当初から、「ものづくりの始まりのところから携わる」というポリシーを持ち、中間業者を入れないものづくりにこだわってきた鎌倉シャツ。オリジナル生地を作るため、シャツの生地に使われる糸の原材料もアメリカのスーピマコットン、フランス・ノルマンディのリネンなど、素材開発担当者が現地へ赴き、生産者と直接コミュニケーションを取って仕入れているのだとか。さらにオリジナル生地以外にも、同等以上の上質な国産生地やインポート生地を使い、手触りが良く、風合いと強度が兼ね備えられたシャツづくりをしています。
そうして仕入れた原材料は、高水準の工場で紡績されたあと、織り生地の「布帛(ふはく)」や編み生地の「ニット」に加工が施され、シャツの生地になります。この糸の細さにも、厳格な基準を設けるのが鎌倉シャツ流。低価格帯のシャツには50番手の太い糸を使ったものが多い中で、さらさらとして滑らかな手触りが心地いい「80番手双糸(単糸をより合わせた糸)」以上の細い糸を使用しています。
パターンと縫製にこだわり、美しいシルエットを実現
シャツの美しさは、素材の良さだけでは語れません。パターンや縫製の段階でさらにこだわり抜くことで、はじめて「着て美しいシャツ」ができるのです。
鎌倉シャツでも特に人気なのが、フィット感にこだわったスリムフィットシャツ。世界的なモデリスト・柴山登光(しばやま・のりみつ)さん協力のもと、縫製工場で実際に縫いながら、研究に研究を重ねてパターンを完成させたそう。こうして品の良い内巻きの襟、スッキリと見せる身頃のバランス、細いのになめらかに動ける袖カーブ、シャープな印象になる小さめのボタンと、細部までこだわり抜いたデザインになりました。
縫製は、熟練の技術が必要な「巻き伏せ本縫い」。一般的に3cmにつき18針で高級と評される中、鎌倉シャツは3cmにつき21針と繊細に縫い上げています。ロックミシンを使わない縫製は手間がかかりますが、見た目が美しく、丈夫で肌あたりの良いシャツに。こういった見えないこだわりが、鎌倉シャツの満足度の高さにつながっているのです。
細部に宿した細やかな美が、着た人の雰囲気をつくる
「鎌倉シャツがやっていることは、パッと見ただけでは気づかないことばかり。ただし『神は細部に宿る』という言葉があるように、シンプルでも一つ一つを本物志向でつくり上げることで、『あの人、なんだか素敵』と感じる雰囲気が発せられるのです」
その言葉の通り、林さんのスーツから覗くシャツの袖口は、最適な長さ。ストライプの柄やラウンドカフスも美しく見え、洗練された大人らしさが感じられました。
細部でありながら、シャツを着る上で重要なパーツがボタン。ここにも滑りにくく留めやすい、天然の貝ボタンのみを使うというこだわりがあります。
ベーシックなシャツには美しい輝きを放つ高瀬貝を、150番手以上のプレミアムなシャツには最高級の白蝶貝を使用。手作業で作る貝ボタンは、一つ一つ違う輝きを放ちます。
すべてのビジネスパーソンへ。時代にフィットするシャツづくりを
国内外のビジネスパーソンに親しまれてきた鎌倉シャツ。創業以来、チャレンジ精神を絶やさずに、繊維業界の常識にとらわれない独自のビジネスモデルを確立し、顧客だけでなく、ものづくりに関わる生産者や工場との関係も大切にしてきました。2017年には、日本のアパレルブランドとして、日本製にこだわり、繊維業界の振興に寄与したこと、また、世界での地位を確立したことが認められ、鎌倉シャツ創業者・貞末良雄が藍綬褒章を受章しました。
トラディショナルなシャツだけではなく、シワが付きにくい機能性シャツや、襟元のシルエットが美しいカジュアルなポロシャツ、流行の移り変わりが早いレディースシャツと、幅広く展開。時代にフィットするシャツづくりに挑戦しながらも、鎌倉シャツの丁寧で高品質なものづくりの姿勢は、これからも変わらずにあり続けることでしょう。「服は人を作る」という言葉があるように、快適に過ごせる着心地と美しいシルエットのシャツが、より洗練された印象をもたらしてくれるはずです。