西洋文化が根付く神戸市北野町。最高級の神戸ビーフを、旭屋から
人口150万人を有し、古くから貿易の要所として栄えてきた兵庫県神戸市。神戸港の開港以来、海を渡ってきた西洋文化が花開く北野町エリアは、オシャレな町として多くの人々の注目を集め、観光客で賑わってきました。そんな北野町に、廃校をリノベーションしたレトロモダンな体験型観光スポット「北野工房のまち」があります。
買って、食べて、体験して、様々な楽しみ方ができる同施設では、神戸のお土産や神戸スイーツなどを扱う20以上の店舗が入っており、世代を問わず幅広いお客さんが訪れています。今回ご紹介する「神戸北野 旭屋精肉店」も「北野工房のまち」にあるお店の一つ。神戸市を代表する特産「神戸ビーフ」を扱うお肉屋さんです。肉質と脂質が秀でており、特に美味しいとされる神戸牛の雌牛のみを厳選し、「市内外の人に本当に美味しい神戸ビーフを堪能してほしい」との思いで日々神戸ビーフの魅力を拡げています。
そんな神戸北野 旭屋精肉店からお届けするのが、「神戸牛の霜降り切り落とし 極上すき焼き(400g)」。「霜降りだけでなく、赤身までしっかりと味のある”本当に美味しい神戸ビーフ”」を追求し続けてきた旭屋さんならではの品質で、数多くの常連客に愛されるお肉です。すき焼き用にカットされておりますが、和洋問わず様々な料理でご使用いただけます。
ひとくち食べると思わず笑顔がこぼれる”魔法の牛肉”
「私が先代から店を継いだとき、お客様から『旭屋の肉はひとくち食べると思わず笑顔がこぼれる魔法の牛肉や』との言葉をいただきました。祖父の代から続いてきた仕事の積み重ねが今につながっているのだなと感じ、今でもその言葉を胸に、こだわりを持って”本当に美味しい神戸ビーフ”をお客様にお届けしています」。そう話すのは、旭屋の三代目で現店主の新田 滋(しげる)さん。柔和な笑顔の中に鋭い眼光をたずさえ、よく通る強い声で旭屋の今日に至るまでを教えてくださいました。
旭屋の始まりは明治時代にまで遡ります。滋さんの祖父にあたるのが創業者の新田 善さん。若い頃から生家のある石川県をはじめ滋賀県、兵庫県神戸市の肉屋で住み込みで働き、牛を観る確かな目と商売の腕を磨きました。その経験を生かし、大正15年、兵庫県高砂市に今の旭屋の前進となる精肉店を開業。現在は高砂市の「旭屋 本店」のほかに、神戸市北野町にある「北野工房のまち」内にて、「神戸北野 旭屋精肉店」を営んでいます。
中心地から外れた場所でも、メディアには引っ張りだこ
「神戸市の肉屋で修業を積んだことや、創業当時から神戸ビーフを取り扱っていたこともあり、いつかは神戸で出店したいと思っていました」と滋さん。「卸し先が神戸に多かったですし、じゃあ店舗を構えようかと。駅近は神戸ビーフの激戦区になっていますから、少し外れたこの北野の地で出店できたのはよかったですね」。
「卸売としてやるのであれば神戸の中心から外れたところでも良いんです」と言うものの、その盛況振りはすさまじく、中でも厳選された神戸ビーフと畑作りからこだわったジャガイモを使用した「神戸ビーフ プレミアコロッケはテレビや新聞、ラジオなどで次々に紹介されるほど人気の商品。
取り扱う神戸ビーフについては、プロの目利きとして品質の妥協が一切無く、旭屋ならではのこだわりがあるそうです。「神戸ビーフと一言で言っても、お肉はそれぞれに違いがあり全て同じとは限りません。旭屋で取り扱っている高い品質の神戸ビーフは代表の私自ら競りや生産農家に足を運び、自信を持って提供できるものを選んで、一頭丸ごと買い付けています」。
飼育農家と二人三脚で目指す”本当に美味しい神戸ビーフ”
「脂身だけでなく赤身までしっかりうまい」「やわらかくて食べやすい」など、ネットではその品質の高さを評価するコメントが数多く寄せられ、その大半がリピーターによるものです。なぜ旭屋の神戸ビーフがここまで常連客の心をつかんで離さないのか、その理由をうかがってみました。
「旭屋の神戸ビーフは『肉質』と『脂質』にこだわっています。肉質はキメが細かく、締まりが良いものを。脂質は人肌の温度でとろりと溶ける、まるで綿飴のような食感のものを、それぞれ選んでいます。牛肉と言えば霜降りといった風潮がありますが、霜降りまみれで赤身に味が無いより、しっかり赤身の味がある上に霜降りの脂のおいしさがあるお肉が”本当に美味しいお肉”だと思いますね」。
A5等級、3歳雌牛という最高級神戸ビーフの条件をクリアしつつ、旭屋ならではのこだわりで選び抜かれる牛は、滋さんが自ら飼育農家に足を運び、飼育方針から餌の自家配合まで一緒になって考えて育てているそう。最高の味を目指す並々ならぬ情熱を持った両者が、タッグを組んで育て上げた高品質の神戸ビーフ。それが常連客を惹きつけて止まない理由なのです。
ご家庭で調理しやすいすき焼き用。神戸ビーフをぜひ身近に
今回、返礼品の一つに「神戸牛の霜降り切り落とし 極上すき焼き」を選んだ理由についてうかがってみました。「ステーキ用のお肉のように用途が限定されるものではなく、汎用性の高い日常の様々な家庭料理に使用できるお肉を提供しようと思いました。すき焼き用のお肉というのは、焼いても良し、炒めても良し、いろんな料理に使うことができますからね。神戸ビーフを様々な形で楽しみ、親しんでほしいといった思いから、こちらを提供することに決めました」。
神戸市に興味関心を持ってくださる市内外の幅広い層の方々に、神戸ビーフの魅力を届けようと日々取り組まれている旭屋さん。プロの目利きが追い求める”本当に美味しい神戸ビーフ”を、ぜひ普段のご家庭の食卓でお楽しみください。
近畿支部(兵庫県神戸市担当) / 中野 広夢(なかの ひろむ)
兵庫県神戸市在住。コワーキングスペースのスタッフ、ローカルメディアの編集長として、日々地域の魅力を発掘、発信している。執筆で大事にしていることは「流行り廃りの激しい時代に左右されず、地域の歴史に遺るような耐久力のある記事を書く」こと。
地域を上げてクリエイティブを応援している神戸が大好き。オススメスポットはデザイン・クリエイティブセンター神戸「KIITO」。