反物 東雲 袷お仕立て付き
茜は日本で最も古くから使われている染料の一つで、赤系の染料として日本で初めて用いられた植物です。
茜の根は薄い赤系統の色をしており、その根を使って染めた色は、夜が明けるように、東の空が徐々に明るくなってきた情景を想像させます。
お仕立てについて
寸法、八掛、ガード加工の有無等について、メール(またはお電話)にてご連絡、ご確認をさせていただきます。なお、着物のお仕立てには以下が含まれております。
お仕立て(手縫い)、湯のし、八掛・胴裏
【ガード加工】 別途12,100円(税込)がかかります。
寸法について
・ ご自身の寸法表をお持ちの方は、こちらからの詳細確認の際にメールにてお送りください。
・ ご自身のきもの寸法がおわかりにならない場合は、身長と桁、バスト・ウエスト・ヒップのスリーサイズをお知らせいただきましたら、寸法の割出しをさせていただきます。
・お仕立に要する期間は、寸法確定後、約1か月となっております。詳細のご確認がすべて完了いたしましたら、お仕立てに入らせていただきます。お急ぎの際はご相談ください。
・ アトリエシムラのオリジナル紋もご用意しておりますので、ご希望の方はご相談ください。
注意事項・お手入れ方法など
atelier shimuraの商品は、ひとつひとつ丁寧に、植物染料によって染めています。植物染料は非常に繊細で、時間とともに色が落ち着き馴染んできます。そのためご購入時とは色の濃さや印象が多少変化していくことがありますが、植物染料の特性として、その変化もお楽しみください。
植物染料の特性上、着用中の強い摩擦や、汗や雨など湿った状態での摩擦により他のものに色移りすることがあります。
汚れが気になる場合は、必ず植物染料を使用していることをお伝えのうえ専門業者へご相談ください。
アトリエシムラの着物
源流である染織家 志村ふくみ・志村洋子の技術や美意識を継承しつつ、アトリエシムラならではの着物を目指し一点一点作っています。
植物の生命からいただいた色で染めた糸。
自然から与えてくれる美しさを肌でも感じることができます。
すべての色糸は草木染めによるものです。根や枝、葉など植物の生命からいただいた色を、手作業で染めています。柔らかく繊細な色合いは草木染めならでは。季節や気候によっても影響を受けるため、色は作り手にとって、またお客さまにとっても一期一会です。自然が与えてくれる美しさを、目だけでなく肌でも感じていただけるはずです。
経と緯の織りなす景色。
「色無地」はアトリエシムラの制作の中心です。
この色糸を、人の手によって機で織りあげています。経糸(たていと)には蚕の繭からいただいた艶やかな絹糸を、緯糸(よこいと)には柔らかく風合いの良い紬糸(つむぎいと)を配します。制作の中心となるのは色の美しさが一番生きる「色無地(いろむじ)」です。
一本の糸にも妥協することなく織りすすめ、よく見るとわかるほどの縞や色の濃淡をつけていきます。すると、柄のない着物の中に繊細な景色が立ち上がります。単純だからこそ、手織りの特徴が余すところなくあらわれる。織り手が最も試される。それがアトリエシムラにとっての「色無地」です。
アトリエシムラの想い
アトリエシムラは染織家・志村ふくみの孫である志村昌司を中心とした次世代の作り手によって、植物の色彩世界を伝えていきたいという想いから生まれた染織ブランドです。
「自然と芸術を日常に取り入れる」をテーマに着物の他、草木染めマスクやストールなども制作しています。
アトリエシムラとは
アトリエシムラのシンボルマークが表しているのは「葉脈」です。
私たちが工房で作りだすものがすべて、自然からのいただきものでできていることを象徴しています。
私たちの物づくりの根底には、自然への畏敬の念と感謝があります。
アトリエシムラの基調色は鼠色です。私たちにとって鼠色は「自分を無にして他の色を生かす色」です。
そんな神秘の鼠色をアトリエシムラの想いに重ねています。鼠色は、夜叉五倍子(やしゃぶし)、団栗、桜、梅、白樫、枇杷など、日本の山野にあるほとんどの植物から染めることができます。
植物の生命の色に染めた糸でひとつひとつ丁寧に織り上げられた商品が、お客さまの心に寄り添い日々を彩ることを願っています。