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箱根の水が育んだ豆腐料理を食す 神奈川県箱根町

古くから湯治場として発展し、現在では日本を代表する温泉観光地として有名な箱根町。
今回は箱根町のなかでも閑静な別荘地として知られる強羅(ごうら)地区に注目し、
「しゃくり豆腐」とよばれるテイクアウト不可の豆腐や、
その店の特製豆腐を使用した、行列必至の名物グルメを味わいに出かけました。

箱根の水が育んだ豆腐料理を食す 神奈川県箱根町

古くから湯治場として発展し、現在では日本を代表する温泉観光地として有名な箱根町。今回は箱根町のなかでも閑静な別荘地として知られる強羅(ごうら)地区に注目し、「しゃくり豆腐」とよばれるテイクアウト不可の豆腐や、その店の特製豆腐を使用した、行列必至の名物グルメを味わいに出かけました。

噴煙たなびく大涌谷で地球の息吹を感じる

噴煙たなびく大涌谷で地球の息吹を感じる

 かつて「天下の険」と謳われたほど、交通の難所として名高かった箱根町は、登山電車、ケーブルカーなど、険しい地形を生かした乗り物が多いことでも知られています。今回訪れた強羅地区は登山電車とケーブルカーの乗り換え地点にあたり、ケーブルカーの早雲山駅からはさらに「箱根登山ロープウェイ」に乗り継ぐことができます。
 全面ガラス張りのロープウェイのゴンドラからは、富士山や芦ノ湖などの景観が360度のパノラマで楽しめます。特に大自然のパワーを感じられるのが、約3000年前に水蒸気爆発を起こした箱根火山の火口跡「大涌谷」です。昔の人々が「大地獄」と呼んだこの地では、現在でもあちこちで噴煙が上がっています。ロープウェイに乗って上空から眺めると、まるで地球が息づいているかのよう。その迫力に、思わず見入ってしまうこと間違いなしです。

〈上〉箱根ロープウェイは全長約4km。早雲山駅、大涌谷駅、姥子駅、桃源台駅の4駅間を約30分で運行する 〈左下〉大涌谷では火山ガスの影響により、立入り可能エリアが変わる。訪れる際は最新情報を要確認 〈右下〉大涌谷名物の「黒たまご」は、1個で寿命が7年伸びるといわれる縁起物


現地でしか味わえない「しゃくり豆腐」

現地でしか味わえない「しゃくり豆腐」

 大涌谷駅から強羅駅までは、ロープウェイと登山電車を乗り継いで約20分。駅とは線路を挟んだすぐ裏手に、朝の4時前から明かりを灯す店があります。創業100年を超える「箱根銀豆腐」です。
 地域に根ざした小さな豆腐店ですが、この店では、「しゃくり豆腐」と呼ばれる豆腐が大人気。出来たての、まだ水を切る前の温かい豆腐をお玉でしゃくり取っていただくことから、名付けられました。
 「最初はそのまま食べて、それから醤油をかけるといいよ」と教えてくれたのは、店主の小宮山功さん。アドバイスにしたがって、まずはそのままでいただくと、温かくてソフトな舌触りで、大豆の香りが口の中いっぱいに広がります。何より、あまりの甘さにびっくり。まるでスイーツのような味わいに、大豆の新たな魅力を発見した気がしました。

〈上〉しゃくり豆腐は1品210円。午前中には品切れになることも多い 〈左下〉80~100℃の温度に保たれているため、しゃくりたてはアツアツ 〈右下〉休日には店舗の前にしゃくり豆腐を求める行列ができる

 箱根銀豆腐では、がんもどきや厚揚げが、おみやげとして観光客に人気です。ただし、温かいしゃくり豆腐だけは、この場所で食べるというのがルール。持ち帰りを希望しても、販売してもらえません。足を運んだ人だけが、いただける。それが、強羅名物の魅力をいっそう高めているのかもしれません。
 ところで、店名の「銀豆腐」にはどんないわれがあるのか気になり、その由来を尋ねると、「昔の人には真っ白な豆腐が、銀のように思えたんでしょうね」と、小宮山さん。なるほどと納得していると、「でも100年以上も前のことだから、本当はようわかりません」と笑います。何気ない言葉に、この小さな店が時代を超えてあり続けていることを実感しました。

〈上〉店主の小宮山さんは3代目 〈左下〉がんもどきは大100円、小35円の2タイプ 〈中央下〉菜種油の香りが香ばしい生揚げは150円 〈右下〉年季を感じさせる看板が目印。台湾の雑誌でも紹介されたため、店には台湾人や中国人も多く訪れる


母を想う気持ちから誕生した絶品の豆腐かつ煮

母を想う気持ちから誕生した絶品の豆腐かつ煮

 強羅には、行列必至の店がもう一軒あります。箱根銀豆腐の裏を下ったすぐの場所にある、食事処の「田むら銀かつ亭」です。並ばずに入店できたら幸運といわれるこの店の看板メニューは「豆腐かつ煮定食」。木綿豆腐の間に旨みたっぷりのひき肉のそぼろを挟み、それをかつ丼のように揚げて、煮込み卵でとじた名物料理です。
 グツグツと煮え立った状態で運ばれてくる豆腐かつ煮は、見た目は普通のかつ煮そのもの。実際にいただいてみると、豆腐とは思えないほどしっかりした歯ごたえに驚かされます。玉ねぎの甘みやサバ節の出汁が染み込んで、ご飯との相性も抜群。ボリュームはあるけれど、豆腐なのでヘルシー。女性でも安心していただけるのは嬉しい限りです。

〈上〉豆腐かつ煮定食は1380円。豆腐かつ煮鍋を中心に、ご飯と味噌汁、お新香が付く 〈左下〉店舗は写真の新館と旧館からなる 〈右下〉かつ煮作りに精を出す関野元臣さん。繁忙時には一度に7~8つの鍋をさばく

 田むら銀かつ亭の豆腐かつ煮を考案したのは、現店主の田村洋一さん。きっかけは、歯が悪くてお粥ばかり食べていた母親に、栄養をつけさせたいという思いだったといいます。そして、田村さんから「かつ煮用の豆腐を作ってほしい」と相談を受けたのが、古くから付き合いのあった箱根銀豆腐の小宮山さん。二人は試行錯誤を繰り返し、かつ煮専用の「絞り豆腐」を完成させました。名物料理は、親孝行の気持ちから生まれたのです。
 田むら銀かつ亭には、豆腐かつ煮と並ぶ人気のグルメもあります。それが、隣接する「銀かつ工房」の「銀かつサンド」。さっぱりした甘みが特徴の静岡県産もち豚と、富士屋ホテル「PICOT」のふわふわのパン、特製ソースの味がバランスよくかみ合った逸品です。あっという間に売り切れるといわれるほど評判なので、事前に確認の連絡を入れてから訪ねるのがおすすめです。

 名水と伝統、そして技が融合しているからこそ、売り切れにもなり、行列もできる箱根の豆腐。昔の人が「銀」と名付けたその味を、ぜひ楽しんでみてください。 (2019年2月)

〈上〉「土日は、豆腐かつ煮定食だけでも一日で300食近くを運びます」と、副店長の伊藤大さん 〈左下〉銀かつ工房はイートインもテイクアウトもOK 〈右下〉銀かつサンド900円(写真奥)と銀かつバーガー500円は、銀かつ工房の2大人気

夜のあじさい号であじさいのライトアップを満喫

夜のあじさい号であじさいのライトアップを満喫

小田原と強羅を結ぶローカル線の「箱根登山電車」。箱根湯本から強羅間の標高差445mの急勾配は、途中で運転手と車掌が入れ替わるスイッチバックを繰り返しながら登っていきます。6月から7月にかけては、沿線にあじさいが咲き誇り、夜間は全席指定の期間限定特別列車「夜のあじさい号」が運行します。2019年は6月15日~7月2日なのでお見逃しなく。

数多くの橋を渡る箱根登山電車。塔ノ沢~大平台間にある早川橋梁は特に有名

「夜のあじさい号」は、沿線6箇所のライトアップで徐行や停止を繰り返しながら進み、電車から降りて撮影を楽しめる場所もある

SPOT LIST

箱根ロープウェイ(はこねろーぷうぇい)

【電】0465-32-2205(箱根ロープウェイ 営業推進部)【料】運賃780円~【時】9~17時(12~1月は~16時15分)【休】荒天時【P】40台(桃源台駅)

大涌谷(おおわくだに)

【電】0460-84-9605(大涌谷くろたまご館)【住】神奈川県箱根町仙石原1251【交】箱根湯本駅から箱根登山電車で40分の強羅駅下車、箱根登山ケーブルカーに乗換え9分、早雲山駅で箱根ロープウェーに乗換え8分、大涌谷駅下車すぐ【料】【時】【休】入場自由(季節や火山ガスの噴出状況により変動や立入り規制あり)【P】149台

箱根銀豆腐(はこねぎんどうふ)

【電】0460-82-2652【住】箱根町強羅1300-261【交】神奈川県箱根登山鉄道強羅駅から徒歩2分【時】7~17時(売切れ次第閉店)【休】木曜【P】なし

田むら銀かつ亭(たむらぎんかつてい)

【電】0460-82-1440【住】箱根町強羅1300-739【交】神奈川県箱根登山鉄道強羅駅から徒歩3分【時】11時~14時30分LO、17時30分~19時30分LO(季節により変動あり)【休】火曜の夜、水曜【P】10台

銀かつ工房(ぎんかつこうぼう)

【電】0460-83-3501【住】箱根町強羅1300-694【交】神奈川県箱根登山鉄道強羅駅から徒歩3分【時】10時~16時【休】水曜【P】10台

箱根登山電車(はこねとざんでんしゃ)

【電】0465-32-6823(箱根登山鉄道 鉄道部)【料】運賃130円~【時】箱根湯本駅発5時50分~23時9分、強羅駅発5時23分~22時41分、日中は15~20分間隔で運行【休】荒天時【P】なし

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