多彩な富士山に出合う | 山梨県富士河口湖町 の旅行レポート

富士山の北麓に位置する富士河口湖町は、火山噴出物で堰き止められて誕生した4つの湖や
青木ヶ原樹海などの森林が広がることから「日本の湖水地方」ともよばれるエリア。
町名の由来でもある河口湖には、富士山のビューポイントが点在しています。
夏でも涼しい湖畔を巡り、富士山の魅力にふれてきました。

多彩な富士山に出合う | 山梨県富士河口湖町 の旅行レポート

富士山の北麓に位置する富士河口湖町は、火山噴出物で堰き止められて誕生した4つの湖や青木ヶ原樹海などの森林が広がることから「日本の湖水地方」ともよばれるエリア。町名の由来でもある河口湖には、富士山のビューポイントが点在しています。夏でも涼しい湖畔を巡り、富士山の魅力にふれてきました。

四季折々の花に彩られた富士山

四季折々の花に彩られた富士山

 富士河口湖町には、富士五湖のうち山中湖を除く、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖の4つの湖があります。いずれの湖からも富士山を望むことができますが、今回最初に目指したのは河口湖の富士ビューポイント「大石公園」です。
 富士急行河口湖駅から河口湖周遊バスに乗車。美しい富士山が見られる河口湖は、近年では外国人観光客にも人気で、車内ではさまざまな国の言葉が聞こえてきます。30分ほどで大石公園に到着し、周遊バスを降りるやいなや、目に飛び込んでくるのは河口湖越しにそびえ立つ富士山。どこからか「Amazing!」の声が聞こえてきたように、思わず声を出さずにはいられないほどの絶景です。
 園内にはチューリップやルピナス、コキアなど、さまざまな花が植栽されていて、景色に“華を添えて”くれます。特にラベンダーの名所として知られていて、開花時期の6月下旬から7月中旬は、多くの人で賑わうそうです。

〈上〉視界を遮るものがなく、ほぼ左右対称の富士山が裾野まで見られる 〈左下〉全長350mの園内に90種以上の花が植えられている 〈右下〉園内で最も広く植えられているラベンダー。毎年「河口湖ハーブフェスティバル」のサブ会場になっている


河口湖に誕生した話題の複合施設

河口湖に誕生した話題の複合施設

 大石公園の遊歩道を歩いていると「富士大石 ハナテラス」が見えてきました。2017年7月にオープンした、9つの店舗からなる複合施設です。敷地内には四季折々の花が植えられ、各店舗にはテラスが設けられています。この施設で唯一2階にテラス席がある「BRAND NEW DAY COFFEE」にさっそく立ち寄ることにしました。
 テラス席では、500℃の高温で一気に焼き上げるナポリ風ピッツァや、本格エスプレッソマシーンで淹れるカフェラテ、見た目もきれいなスイーツなどを最高の景色とともに楽しめます。ほおをなでる河口湖からの風も気持ちよく、時間を忘れてくつろぐことができました。

〈左上〉白壁にグレイの屋根の11棟の建物群が富士大石ハナテラス 〈左下〉ガーデニング専任のスタッフが季節に合わせて花を植えている 〈右〉BRAND NEW DAY COFFEEのイタリア産生ハムとルッコラのピザ1480円、B.N.D.ラテ650円、トロピカルフルーツゼリー680円、ブラッドオレンジソーダ680円

 「ハナテラスにあるお店はすべて山梨県内の会社が手がけているんですよ」と教えてくれたのは、同じくハナテラスの一角にある「富士桜工房」の店長・山崎博之さん。富士桜工房は、富士山北麓地域に江戸時代から続く伝統工芸品「郡内織物」を製造している企業のセレクトショップです。店内には、和の色彩が美しいストールや、裏地にもこだわった“粋な”デザインのネクタイなどがズラリと並んでいます。「大量生産される“必要なもの”ではない、生活を豊かにしてくれる“欲しくなるもの”を揃えています」と、山崎さん。
 江戸時代には「京都の織物は郡内のものには及ばない」とも言われたという郡内織物。聞けば聞くほどその魅力にハマってしまい、自分用のおみやげ探しに夢中になってしまいました。

〈上〉天然素材を生かしたストールは3240円〜、洋傘8640円〜 〈左下〉「ストールやスカーフは毎日使いたくなる心地よさです」と山崎博之さん 〈右下〉スイーツも充実。左から「T’s cafe」のミルクソフトクリーム400円、「葡萄屋kofuハナテラスcafé」の季節のフルーツパフェ1800円とフルーツソフト550円、「HanaCafe Kikyou」のプレミアム桔梗信玄ソフト540円


世界遺産「富士山」の魅力を多角的に発信

世界遺産「富士山」の魅力を多角的に発信

 河口湖駅まで戻り、バスを乗り換えて向かったのは「山梨県立富士山世界遺産センター」です。2013年に「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の名称で富士山が世界文化遺産に登録されたのを機に、それまであった富士山ビジターセンターに南館を新設。名称も改めて2016年にオープンしました。
 まずは南館から見学します。展示フロアは2階まで吹き抜けの広々とした空間。そこに和紙で造られた直径約15mの富士山が1階を覆うように吊されています。これは「冨嶽三六〇」という巨大オブジェで、時間や季節によってさまざまに表情を変える富士山を照明演出によって再現するものです。「え、こんな色も?」と、驚いてしまうほど多彩な姿の富士山に出合えます。

〈上〉実物の千分の一サイズで作られた冨嶽三六〇 〈左下〉北館の展望広場からは天気がよければ実物の富士山が見られる 〈右下〉冨嶽三六〇の内側には展示物「胎内ビジョン」が設置されている

 「冨嶽三六○を一周する回廊は、今も富士山の五合目付近に残る御中道という信仰の道をイメージしたものです」と、案内してくれた世界遺産センターの鶴切裕太さんが解説してくれました。
 展示フロアには、信仰や芸術、自然などさまざまな側面から富士山のことを学べる展示が設置されています。展示品は液晶パネルにタッチできたり、専用アプリ「ふじめぐり」と連動してAR(拡張現実)で楽しめたりと、見るだけではないものばかり。遊ぶように楽しみながら富士山のことを学べるので、あっという間に時間が過ぎていきます。「現代日本を代表する画家、山口晃さんによる『富士北麓参詣曼荼羅』など、“見る”展示も充実していますよ」と、鶴切さんが付け加えます。

 富士山の絶景を見ながら湖畔で過ごし、富士山のことを深く知ることができた富士河口湖町へのおでかけ。“富士山づくし”でしたが、何度見ても飽きないのが富士山の魅力ではないでしょうか。この夏は、富士登山にもチャレンジしてみたくなる旅となりました。
(2019年5月)

〈上〉聖徳太子など、富士山にゆかりのある人物の像が数体展示されている 〈左下〉アプリ「ふじめぐり」を起動して人物像にかざすと、タブレット上にその人物が現れて動き出す 〈中央下〉富士山を登った映像が早送りで流れ、登山気分を味わえる 〈右下〉北館の「FUJIYAMA CAFE」の富士山溶岩カレー1000円、Fujiyamaうどん650円

【富士河口湖地ビール】 富士桜高原麦酒(4種8本セット)

【富士河口湖地ビール】 富士桜高原麦酒(4種8本セット)

富士山麓に位置する富士河口湖町では、良質の軟水が湧き出しています。その水とドイツ仕込みの醸造技術をベースに誕生したのが、富士桜高原麦酒です。これまで「World Beer Cup」GOLD受賞、「インターナショナル・ビアコンペティション」金賞など、国内外のさまざまなコンクールで賞を獲得しています。お礼の品は、爽快な苦みとキレのバランスがよい「ピルス」、なめらかな舌ざわりのエールビール「ヴァイツェン」、スモークフレーバーの「ラオホ」、複雑なアロマが鼻孔をくすぐる「シュヴァルツヴァイツェン」の4種類をセットにした逸品です。
※掲載の「お礼の品」は品切れや季節の都合で受付を終了・中止していることがあります。

〈左〉富士桜高原麦酒の定番4種が一度に味わえる 〈右〉富士河口湖町にあるレストラン「シルバンズ」で醸造

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SPOT LIST

大石公園(おおいしこうえん)

【電】0555-76-8230(河口湖自然生活館)【住】山梨県富士河口湖町2585【交】富士急行河口湖駅から河口湖周遊バスで27分、河口湖自然生活館下車すぐ【料】【時】【休】入園自由【P】50台

富士大石 ハナテラス(ふじおおいし はなてらす)

【電】0555-72-9110【住】山梨県富士河口湖町大石1477-1【交】富士急行河口湖駅から河口湖周遊バスで27分、河口湖自然生活館下車、徒歩2分【料】入場無料【時】【休】店舗により異なる【P】100台

山梨県立富士山世界遺産センター(やまなしけんりつふじさんせかいいさんせんたー)

【電】0555-72-0259【住】山梨県富士河口湖町船津6663-1【交】富士急行河口湖駅から鳴沢・精進湖・本栖湖周遊バス、または無料巡回バスで5分、富士山世界遺産センター下車すぐ【料】入館無料【時】9~17時(7~9月は8時30分~18時、12~2月は9~16時)【休】無休(南館は第4火曜休館)【P】76台

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