ひと味違う自然体験 | 群馬県長野原町 の旅行レポート

ひと味違う自然体験 | 群馬県長野原町 の旅行レポート

避暑地、軽井沢の北に位置する長野原町は、夏でも冷房いらずの高原地帯。
なかでも浅間山麓に位置する北軽井沢は、草津白根山や浅間山が見渡せる自然が魅力です。
今回は樹上世界へのアドベンチャーと自然素材にこだわる店を訪れ、
高原のイメージとはひと味違う、北軽井沢の楽しみ方を紹介します。

広大な牧場と迫力の滝が迎える浅間山麓

広大な牧場と迫力の滝が迎える浅間山麓

 北軽井沢の中心に位置する「浅間牧場」は、浅間山麓に広がる800haの壮大な県営牧場。地域の酪農家から子牛を預かり、妊娠するまで、牛たちはここで気ままに暮らしています。観光牧場ではありませんが、いつでも十数頭の牛がのんびり草をはむ姿を見ることが可能。浅間山をバックにのんびり過ごす牛たちを見ると、ここが日本であることさえ忘れてしまいそうです。
 牧場から車で10分ほど走った場所にあるのが「浅間大滝」。滝壺のすぐ近くまで歩いて行くことができ、周囲はマイナスイオンたっぷり。豪快な水音を聞きながら水しぶきを見ていると、きっと心が洗われるはず。

〈上〉標高1300mにある浅間牧場には約800頭の牛が放牧されている 〈左下〉近づいてくる牛の愛らしさに感動 〈右下〉幅2m、高さ10mの浅間大滝は、浅間高原で最大級の滝


樹上世界へのアドベンチャーで野生に帰る!?

樹上世界へのアドベンチャーで野生に帰る!?

 浅間大滝を後にし、向かったのは「ルオムの森 スウィートグラス・アドベンチャー」。樹齢100年を超える原生林にはセミや鳥の声がこだまし、大地を揺らすのはやさしい木漏れ日。一瞬にして別世界に来たことが実感できます。
 さらなる別世界を求めていざ樹上へ。ここで挑戦するのは、フランス生まれの樹上体験。まずは出迎えてくれたインストラクターの飯塚竜太さんから講習を受け、ハーネスを装着。この命綱と自分の力だけを頼りに冒険スタート。木に登り、樹上を渡り、大地へ滑り込むという3つの冒険に挑戦です。
 「フランスで企業研修のツールにも利用されていたアクティビティなんです。リスクと背中合わせの体験を通して、感動と自信の両方が得られますよ」と飯塚さん。

〈上〉木から木へ渡る冒険では、足元がぐらつきハラハラドキドキ 〈左下〉初心者用、上級者用ともに各4つのコースがあり、どちらかに挑戦が可能 〈右下〉コナラやクリの木の上から下を見ると大地に吸い込まれそう

 ルオムの森には、もうひとつ、時間を過ごしたい場所があります。それが「百年の洋館」。約100年前に事業家の別荘として建てられた洋館で、館内には薪ストーブのある本屋とライブラリー、2階にはギャラリーがあり、自由気ままに本を手にし、コーヒーを片手に読書に没頭できるのです。しかも利用は無料。
 “ルオム”とは、自然に従う生き方の意。ギャラリーでは、自分なりのルオムとは何かを考えるきっかけになる写真展などが開催されています。樹上の冒険の後、洋館でルオムに思いを巡らせると、明日からの毎日が大きく変わっていきそうな気がしました。

〈上〉1920(大正9)年に建てられた洋館は和洋折衷の建築が美しい 〈左下〉薪ストーブのあるライブラリー。スウィートグラス・アドベンチャーの待ち時間にも利用可 〈右下〉スタッフの生活を撮影した写真が展示されているギャラリー


体と心にやさしい自然素材の商品を発見

体と心にやさしい自然素材の商品を発見

 次に向かったのは、ルオムの森から車で5分ほどの「大自然生活館」。マザーアースがもつ生命治癒力を求めた3つの店と工房からなる一角です。その一つ、「森の雑貨やさん」では、オリジナルの自然食品からアロマオイルやバス用品までが所狭しと並び、目移りしてしまいます。
 北軽井沢の大自然に暮らすと、口に入るもの、体につけるものすべてが自然素材でないと違和感を覚えてしまう。だから、自分たちで納得するものを作りたい。その結果、自然素材にこだわった店をオープンしたのが平成6年(1994)のこと。ハーブなどの素材は、ヨーロッパから輸入しますが、オリジナルの商品に変えるのは敷地内にある工房など、自社で製造しています。

〈上〉ロマンチック街道から県道253号に入って左側に現れる「森の雑貨やさん」 〈左下〉自然食品から自然素材の雑貨までオリジナル商品がずらり。輸入雑貨も見逃せない〈右下〉ハーブティ、フレイバーコーヒー、ビネガーなども自社工房で作っている

 道を挟んだ「森のパンやさん」では、天然酵母を使った手作りパンを販売しています。雑貨店をオープンした頃、近くにおいしいパンを買える場所がない、とご主人がパンを焼き始めたところ、来店するお客さんがその香りに魅了され、「パンやさんを開いて」と切望。それに応えて開いたのがこのパンやさん。今ではバターを使わず、オリーブオイルと天然酵母で仕上げた低カロリーのパンが大人気です。
 パンを買ったら、隣接する「森のサンドイッチやさん」へ。ここで購入したパンとともに、ハーブティを味わえます。ゴールデンウィークと夏休みにはオリジナルのサンドイッチも食べられるそうです。白根山やハーブの庭を見ながら過ごすブレイクタイムは、至福の時でした。

 アクティブに楽しむのもよし。大地が育んだおいしい食材や健康的な商品を買うのもよし。長野原町は、多彩な自然の楽しみ方が集まっている場所でした。
(2018年6月)

〈上〉スタッフの朝はハーブ庭園の手入れから始まる 〈左下〉「森のパンやさん」は平成8年(1996)から住人や観光客に人気 〈右下〉ハーブティはセルフサービスで1杯108円

草軽電鉄で唯一残る!
懐かしさあふれる北軽井沢駅舎

草軽電鉄で唯一残る!
懐かしさあふれる北軽井沢駅舎

北軽井沢交差点近くにある「旧草軽電鉄北軽井沢駅舎」は、スイスの登山鉄道を模して、大正時代につくられ、草津温泉と軽井沢を結んだ草軽電鉄22の駅舎のひとつです。昭和37年(1962)に廃線となって以降、当時の姿をとどめる唯一の駅舎で、白漆喰の壁と赤い屋根が印象的。野外には木製の実物大電気機関車の模型も展示されています。

入母屋造りの木造建築は、有形文化財に登録されている

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SPOT LIST

浅間牧場(あさまぼくじょう)

【電】0279-84-2047(北軽井沢観光協会)【住】群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢2032-23【交】上信越自動車道碓氷軽井沢ICから車で約40分【料】無料【時】8時30分~17時【休】なし【P】20台

浅間大滝(あさまおおたき)

【電】0279-84-2047(北軽井沢観光協会)【住】群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢2032-23【交】上信越自動車道碓氷軽井沢ICから車で約45分【料】【時】【休】見学自由【P】20台

ルオムの森 スウィートグラス・アドベンチャー(るおむのもり すうぃーとぐらす・あどべんちゃー)

【電】0279-84-3369(予約) 【住】群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢1984-43【交】上信越自動車道碓氷軽井沢ICから車で約45分【料】参加3100円(電話予約の場合は3ヵ月前同日9時~当日まで/WEB予約の場合は、3ヵ月前同日0時~前日正午まで) 【時】7時30分~16時(季節変動あり) 【休】11月下旬~4月中旬。4月中旬~11月下旬に不定休あり(いずれも季節変動あり) 【P】100台

大自然生活館(だいしぜんせいかつかん)

【電】0279-84-6295 【住】群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢1990-4053【交】上信越自動車道碓氷軽井沢ICから車で約40分【時】9時30分~17時【休】無休(12月~4月中旬は冬期休業)※森のパンやさんは火・水・木曜(GW・夏休みは営業)、11月中旬~4月中旬は冬期休業【P】50台

旧草軽電鉄北軽井沢駅舎(きゅうくさかるでんてつきたかるいざわえきしゃ)

【電】0279-84-2047(北軽井沢観光協会) 【住】群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢新鎌1987-649【交】上信越自動車道碓氷軽井沢ICから車で約40分【料】無料【時】見学自由(内部は9~17時)【休】積雪が多い時【P】30台

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