全国有数のコメ産地、新潟県南魚沼市
新潟県の南部、名山がそびえる大自然に囲まれた南魚沼市。日本有数の豪雪地帯で積雪量は2mを超え、山々の雪解け水を運ぶ大きな川が流れる水源豊かなまちです。
魚沼地方といえば、いわずと知れたコシヒカリの名産地。南魚沼、北魚沼、中魚沼と3つのエリアに分けられますが、なかでも南魚沼は土壌の質が良く、食味良好のお米が育つため「最高峰のコシヒカリ」として人気を博しています。そんな自慢の南魚沼米を「全国の皆さんにお届けしたい」と事業展開するのが株式会社八色物産です。
甘み抜群で粒ぞろい。最上級のコシヒカリ
八色物産が自信を持ってお届けするのが、最上級として名高い「雪室貯蔵・南魚沼産コシヒカリ」。その見た目は透き通るように美しく、大きめの粒がキラキラと光っています。実際、魚沼エリアの中でも南魚沼産は北魚沼産と比べて0.1mmほど粒が大きい傾向にあるのだとか。
その味わいは、驚くほどに甘いのが特徴。噛みしめるごとにやさしい甘みがじんわりと口中に広がります。鼻に抜けるしっかりとした香りを楽しみながら、食べごたえのあるやや大きめの粒に、みずみずしさと深いうま味を感じる至福のひととき……。白ご飯はおかずの引き立て役になりがちですが、その力強い味わいから主役にも匹敵するポテンシャルを持つ、インパクトのあるお米です。
極上のお米を生む秘訣は、契約農家との信頼関係
極上のコシヒカリはどのような栽培・管理を経て、お客さんのもとへ届くのでしょうか? その秘密を探りに、現場へ潜入してきました。
「私たちが手がけるコシヒカリのおいしさの理由を、ぜひ知ってくださいね」と迎えてくれたのは、販売を担当する宍戸正美さんです。前職では農業法人で9年間米づくりに携わり、栽培法や管理法に至るまで熟知。現在、米の品質チェックを行う農産物検査員の資格も取得中なのだとか。つまり専門知識と経験を兼ね備えた“お米のプロフェッショナル”なのです。
「私たちが販売するお米は、16の契約農家さんが栽培しています。どの方も研究熱心で、田んぼの性質を熟知したうえで、水管理や肥料まき、草刈りなどを行っています。
毎年変化する気候に合わせてベストな管理をし、一切手を抜かないのは実績ある農家さんならでは。私も実際にお会いして様子を伺ったり、田んぼをチェックしたりしますが、その仕事ぶりはさすがだと思います。お互いに信頼感があるからこそ、高いクオリティのお米を作れるのです」
実はお米の味を大きく左右するのは、気候や土壌の質なのだとか。農家の高い技術さえあれば、その味わいに大きなバラツキは出ないそう。八色物産では複数の契約農家のお米が出荷されますが、そのどれもがお米のプロフェッショナル・宍戸さんのお墨付きです。
「雪室貯蔵」で新米のおいしさをキープ
「私たちのお米のおいしさは、農家さんの努力だけではありません。蔵内にご案内します」と案内されたのはこちらの雪室貯蔵庫です。貯蔵庫の周りを覆うのは、冬季に降り積もった膨大な量の雪。右奥にあるダクトから冷気を放出し、年間を通して室温5℃、湿度75%に保っています。
最大量の雪は3m以上!冷気を活用することでCO2削減にも貢献する地球環境にやさしい貯蔵システムです。ごく低温で保管することで、味わいを損ねる酵素活性や脂肪の酸化を抑え、収穫から1年経ってもまるで新米のような鮮度とおいしさをキープしてくれるのだとか。
精米にもこだわりが満載です。まずは糠(ぬか)をとって白米の状態へ。
続いてこちらの色彩選別機で、未成熟米や斑点米、小石などの異物を取り除きます。
「センサーを当てると自動で選別してくれますが、選別基準の数値をどう設定するかはこれまでの経験を踏まえて行います。機械任せにしないで目視も怠らないことがポイントですね」と宍戸さん。この工程で最終的にお客さんへ届けるお米の中身が決まるので、慎重に作業しているそうです。
最終工程は袋詰めです。作業を行うこちらのスタッフさんも、宍戸さんと同じく前職が農業法人スタッフ。豊富な知識と経験をもとに、精米から袋詰めまでを一人で担当しています。良いお米の状態を見極め、最適な管理と選別を行う確かな腕があるからこそ、自信を持ってお客さんに提供できるのでしょうね。
おすすめの食べ方は、シンプルな塩むすび
おすすめの食べ方を伺うと「シンプルに塩むすびが一番ですよ」とのこと。ほんの少しの塩はお米の甘みを劇的に引き立ててくれるので、おかずがいらないくらい最高のごちそうになります。
冷えてもおいしさが損なわれないのもグッド。ぜひ上質な自然塩を使って、究極の塩むすびを作ってみてはいかがでしょうか。
お米に精通したプロフェッショナルが自信を持っておすすめ!
「私は長年にわたって、お米に携わってきました。自分自身も米栽培をしてきた経験があるからこそ、契約農家さんたちの気持ちが分かるんです。代々受け継ぐ田んぼを任され、プライドを持っておいしいお米を作りたいという意気込み。そこに深く共感しますし、応援したい気持ちがあります」
八色物産が契約する農家の田んぼは、脇のあぜ道が緑色でとてもきれい。暑い中でも管理を怠らず、きちんと手入れしている証拠です。
「お米を大切に育てているからこそ、手間暇をかける。それがちゃんと伝わってくるんです。農家さんたちの愛情が詰まった最高のコシヒカリをぜひ試していただきたいですね」と語る宍戸さん。農家さんへの感謝とお米への熱い想いにあふれています。
帰り際、自慢のコシヒカリを分けていただいたので、自宅に戻り炊飯器でいつも通りに炊いてみました。すると、ご飯が炊けるふくよかな香りがいつもとは別次元に異なることを発見。真っ白なご飯を口に運ぶと、甘さがじわじわと広がり体中が幸福で満たされていきます。「さすが、最高峰……!」。これが思わず出た言葉です。
おいしいご飯は人を幸せにしてくれる――。日本人ならではのこの感覚を再認識させてくれる極上のお米がここにあります。ぜひ最高峰の味わいを試してみてください。