最後に今後の展開を尋ねたところ、「移住や就農という言葉の重さを少しでも軽減したい」との答えが返ってきました。「多くの業種の場合、働いてみて合わなかったら転職することが可能です。しかし農業は入ることも出ることも、ハードルがまだまだ高いとこの10年間の活動を通して感じました」と由利さん。「そこで農業に興味ある人がチャレンジしやすいようハードルを下げて、農業を実践できる機会を増やしていきたいんです。まずは、農業に関心のある人が泊まれる施設を作るのが目標。短い期間でも街に住み、農業をする感覚を体感し、自分に合うかどうかを判断することができるようになると考えています」。
生産者の高齢化、少子化は京丹後にとっても今後より大きな問題になってきます。私たちが食べるおいしい食材が後世にも伝わるよう、そして地元京丹後のためにも力を合わせてこの活動を広げていく。由利さんの言葉は、そんな強い意志であふれていました。