天然記念物の山々に抱かれた美人の湯に浸かる

曽爾村(そにむら)は奈良県の東北端、三重県境の川のほとりに開けた小さな村。
村の東側に広がる曽爾高原は、関西屈指のススキの名所として有名ですが、
美人の湯と評される絶景温泉が高原近くにあることは、まだあまり知られていません。
今回はその温泉の魅力と、隣接する複合施設で味わえる曽爾村ならではのグルメをご紹介します。

天然記念物の山々に抱かれた美人の湯に浸かる

曽爾村(そにむら)は奈良県の東北端、三重県境の川のほとりに開けた小さな村。
村の東側に広がる曽爾高原は、関西屈指のススキの名所として有名ですが、
美人の湯と評される絶景温泉が高原近くにあることは、まだあまり知られていません。
今回はその温泉の魅力と、隣接する複合施設で味わえる曽爾村ならではのグルメをご紹介します。

なだらかな丘陵にススキがそよぐ高原へ

なだらかな丘陵にススキがそよぐ高原へ

 標高1037mの倶留尊山(くろそやま)と標高849mの亀山を結ぶ西麓に広がる「曽爾高原」。高原一帯はススキで覆われており、春から夏にかけては青い絨毯を敷いたような爽やかな風景、秋には見頃を迎えたススキが日差しを浴びて金色に輝く様子を見ることができます。
 実際に秋に訪れてみたところ、背丈ほどの高さに伸びたススキが風にそよぎながら陽光にきらめく光景は、息を呑むほど幻想的! シーズン最中ということもあり、高原の遊歩道は、散策や撮影を楽しむたくさんの観光客で賑わっていました。
 例年3月中旬ごろには枯れたススキを焼き払う山焼きも行われるとのこと。真っ赤な炎が上がる山焼きは、曽爾村に春の訪れを告げる伝統行事だそうです。

〈上〉秋は金色に輝く幻想世界。10月上旬~11月下旬に見頃を迎える  〈下〉約40haのススキの草原は、夏を迎えると爽快な景観に様変わり


天然記念物の山を眺めて湯浴みを満喫

天然記念物の山を眺めて湯浴みを満喫

 曽爾高原から車で約5分、今回の目的地である「曽爾高原温泉 お亀の湯」に到着。こちらは美しい山々を一望するロケーションと、美人の湯と評される泉質が自慢の日帰り温泉施設です。
 青空が広がる開放的な露天風呂から見られるのは、まるで鎧のように雄々しい岩肌の鎧岳と、その西側に位置する兜岳。悠然と並び立つこの両山は、かつて激しい火山活動によって生まれたといわれており、曽爾村を代表する景勝地であるとともに、国の天然記念物にも指定されています。そんな雄大な自然を眺めながらの湯浴みは格別の風情! 湯けむりの向こうにそびえ立つ山々の美しさに、すっかり魅入ってしまいました。

〈上〉絶景のパノラマが広がる露天風呂から、天然記念物の山々を一望 〈左下〉露天風呂は風流な石造り。内湯は木と石で趣が異なる 〈右下〉 露天風呂・大浴場は「石の浴室」と「木の浴室」の2種類あり、週替わりの男女入れ替え制

 敷地内から湧き出す源泉は、肌にしっとりと馴染むナトリウム-炭酸水素温泉。日本各地の天然温泉を巡る温泉シールラリーでは、温泉ファンの投票によって関西エリアで3年連続1位を獲得しており、その泉質はまさに折り紙つき。内湯には源泉浴槽も設けられており、ぬめりのある「美人の湯」を心ゆくまで堪能することができました。
 館内には郷土料理が味わえる食事処や、伝統工芸の漆塗りを展示した畳敷きの休憩スペースなど、湯上り後にゆったりくつろげる設備も揃っています。

〈上〉肌に優しい美人の湯でしっとりすべすべに 〈左下〉館内の食事処ではすすき膳820円をどうぞ。ススキに見立てたエノキや山菜たっぷりのうどんに、名物の嫁取りいなりが付く 〈右下〉絶景と名湯を兼ね備えた日帰り温泉施設


曽爾村ならではのグルメが集まる 複合施設もチェック

曽爾村ならではのグルメが集まる 複合施設もチェック

 「お亀の湯」を満喫したあとは、隣接する複合施設「曽爾高原ファームガーデン」にも立ち寄ってみました。
 敷地内にある建物のなかからまず注目したのは、曽爾村で収穫した米を使って手作りした、安心安全な米粉パンを販売している「お米の館」。季節限定商品などを含めるとパンのラインナップは30種以上。なかには地元名産のほうれん草やトマトを組み合わせたパンもあります。さっそく購入して食べてみると、米粉ならではのしっとりモチモチとした食感が口いっぱいに広がります。

〈上〉新鮮卵たっぷりのクリームパン150円、スコーン220円など〈左下〉「焼きたてのおいしいお米パンをお届けします!」とスタッフの皆さん 〈右下〉直売所やパン工房、レストランなどが集う複合施設

 また、敷地内にある地ビール工場「麦の館」では、オリジナルの地ビールを毎日醸造しているそうです。名水百選に認定される曽爾高原の湧水と、ドイツのブルーマイスター直伝の製法で仕込む「曽爾高原ビール」は、風味豊かなアルト、ホップの効いたピルスナー、爽やかな苦味のケルシュの定番3種。季節によっては村で採れた柚子を使った限定品なども登場するとのこと。
 このご当地ビールは同敷地内のレストラン「すすきの館」で、ビールに合う料理とともに味わうことができました。売店でも販売されており、みやげにも最適です。

 美しい自然だけでなく、癒しの温泉、おいしいパンやビールまで揃う曽爾村は、心身ともにリラックスできる高原リゾートなのだと知ることができました。
(2018年12月)

〈左〉曽爾高原ビール500円と手作りソーセージ1000円。みやげ用は1本540円 〈右上〉レストランに併設の売店では、曽爾高原ビールなど多彩なみやげを販売 〈右下〉レストランではお野菜ランチ1450円など、地元野菜たっぷりの料理を召し上がれ

2018年に誕生!村のブランド米で醸した本格焼酎

2018年に誕生!村のブランド米で醸した本格焼酎

村の有志が集う農事組合法人「ゆめの里かずら」が中心となり、村内初となる焼酎蒸溜所をオープン。試行錯誤を繰り返してようやく誕生したのが、曽爾の米と水で作る米焼酎「鎧-yoroi-」です。2018年8月に販売をスタートすると、曽爾村の新ブランドとしてたちまち話題に。「曽爾高原ファームガーデン」で販売されているので、こちらも要チェックです!

鎧-yoroi-720㎖1500円〜。米の甘みをいかした優しい味わいが特徴

SPOT LIST

曽爾高原(そにこうげん)

【電】0745-94-2106(曽爾村観光協会)【住】奈良県曽爾村太良路【交】名阪国道針ICから車で50分【料】【時】【休】周辺自由【P】150台

曽爾高原温泉 お亀の湯(そにこうげんおんせん おかめのゆ)

【電】0745-98-2615【住】奈良県曽爾村太良路830【交】名阪国道針ICから車で45分【料】入湯料750円【時】11~21時(12~3月は~20時30分)【休】水曜(祝日の場合は翌日)【P】200台

曽爾高原ファームガーデン(そにこうげんふぁーむがーでん)

【電】0745-96-2888【住】奈良県曽爾村太良路839【交】名阪国道針ICから車で45分【時】10~18時(季節によって異なる)【休】水曜(祝日の場合は翌日)【P】200台

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