花と緑の楽園へ | 静岡県熱海市 の旅行レポート

徳川家康が湯治に訪れ、多くの政財界人や文豪に愛されてきた熱海市は、
都心からほど近い人気の温泉リゾートとして、今も昔も訪れる人を魅了しています。
そんな熱海の丘陵地には、自然の地形を生かした土地に広がる、花と緑の楽園があります。
近年その楽園内に新たな絶景カフェも誕生したと聞き、足をのばしてみました。

花と緑の楽園へ | 静岡県熱海市 の旅行レポート

徳川家康が湯治に訪れ、多くの政財界人や文豪に愛されてきた熱海市は、都心からほど近い人気の温泉リゾートとして、今も昔も訪れる人を魅了しています。そんな熱海の丘陵地には、自然の地形を生かした土地に広がる、花と緑の楽園があります。近年その楽園内に新たな絶景カフェも誕生したと聞き、足をのばしてみました。

レトロとモダンが共存!進化し続けるリゾート

レトロとモダンが共存!進化し続けるリゾート

 白い砂浜に青い海、海岸沿いに立ち並ぶホテル群―。まるで南国のビーチリゾートのような雰囲気の「熱海サンビーチ」は、熱海の顔。早朝には水平線から昇る朝日を眺め、日中は砂浜を歩いて波遊び、夜はライトアップされたビーチの幻想的な光景を楽しむことができます。また、一年を通して多数開催される熱海海上花火大会も必見。夜空を彩る大輪の花火が多くの観光客を魅了します。
 熱海サンビーチから10分ほど歩くと、“熱海の三大別荘”の一つと賞賛された「起雲閣」に到着です。大正8年(1919)に別荘として建てられた起雲閣は、熱海の歴史や文化を伝える重要な建物。昭和22年(1947)から平成11年(1999)までは、熱海を代表する旅館として利用され、谷崎潤一郎や太宰治など多くの文豪が滞在しました。市街地とは思えないほど緑豊かな約1000坪の庭園に、日本や中国、ヨーロッパの装飾や建築様式が融合した独特の建築美が見事に調和しています。

〈上〉約400mの砂浜が続く熱海サンビーチ。海水浴期間の7月上旬~9月上旬は特に賑わう 〈左下〉熱海サンビーチ沿いの「お宮緑地」に立つ、尾崎紅葉の小説『金色夜叉』の名場面を再現した像 〈中央下〉日本家屋の美しさを留める起雲閣の本館(和館)と離れ 〈右下〉アール・デコ調の洋館「玉姫」のサンルーム


バラやハーブが咲き誇る!見渡す限りの花絶景

バラやハーブが咲き誇る!見渡す限りの花絶景

 起雲閣を後にし、熱海きっての景勝地・錦ヶ浦にある「アカオハーブ&ローズガーデン」に向かいました。ここは、相模灘を見晴らす約20万坪の広大な丘陵地に、地形と自然を生かした12の庭園が点在する花と緑の楽園。約600種、4000株のバラを中心に、四季折々の花やハーブが植栽されています。園内は自由に散策できますが、まずは、園内送迎バスで丘の上まで向かい、歩いて下りながら庭園を巡ることにしました。
 雄大な海を借景にした日本庭園や、ピンク、黄色、紫など、色とりどりのバラと宿根草が華麗に咲き誇るイングリッシュローズガーデン、約100種類のハーブと針葉樹のハーモニーが美しいハーブガーデンなど、個性あふれる庭園が次々と現れ、四季折々のさまざまな表情を見せてくれます。
 取材に訪れた5月下旬はちょうど、バラのベストシーズン。斜面地の高台から、バラで埋め尽くされた庭園を一望し、優美な香りに包まれながら華やかなひとときを過ごしました。

〈上〉バラのアーチをくぐり抜けるのも楽しい。バラの見頃は例年5月中旬~6月中旬 〈左下〉空飛ぶブランコを漕いで海に向かってスイング 〈右下〉相模灘を一望できる日本庭園「天翔」にある世界最大級の盆栽「鳳凰の松」

 散策途中、平成29年(2017)にオープンした庭園カフェ「COEDA HOUSE」に立ち寄り、ひと息つくことに。店内に入ると、木を積み重ねた特殊な構造の柱に目を奪われます。庭園の景色に溶け込む、一本の大きな木のような独特のデザインは圧巻! 見とれていた傍らで「この建物には、釘が一本も使われていないんですよ」と、スタッフの奥田瞳さんが教えてくれました。
 海と空を見晴らす抜群のロケーションも魅力で、まさに熱海随一の絶景カフェ。伊豆の素材やバラを使用したオリジナルスイーツやドリンクを味わいながら、木に囲まれた店内でくつろいだり、海を目の前にしたテラス席やデッキから水平線を眺めたり…。自然と調和した空間でゆったりと寛ぐことができました。

〈上〉カフェの設計は、日本を代表する建築家の隈研吾氏 〈左下〉バラのエキス入りアイスにバラの花びら入りジャムをかけた、バラのアイスクリーム600円とローズジュース500円 〈右下〉「カフェメニューは素材にもこだわっています」とスタッフの奥田さん。旬の時期にしか味わえない限定メニューにも注目

 園内にはまだまだお楽しみが。オーシャンビューのイタリアンレストラン「ミッレフィオーレ」では、地の食材を使ったパスタが食べられるほか、ハーブガーデンの奥にある「ハーブ工房」では、バラやハーブなどの自然素材を使い、ハーブ石けんやフラワールームコロンなどの手作り体験ができます。できあがった作品は持ち帰れるので、思い出作りにもぴったり。また、ギフトに喜ばれそうなおみやげを探すなら「ハーブハウス」へ。バスアイテムから雑貨、スイーツまで、多彩なバラ&ハーブグッズが揃っています。知らず知らずの間に、両手はおみやげの袋で一杯になっていました。

 熱海サンビーチから少し離れて丘陵地に目を向けると、美しい景色を眺めながら、思い思いのひと時を過ごせる花園が広がっていました。日本を代表するリゾート地の新たな魅力にふれる旅となりました。
(2019年6月)

〈上〉ガーデンオリジナルの「バラジャム」1080円、オリジナルブレンドハーブティー各1404円、イタリア製のソープ各1080円など 〈左下〉ハーブ石けん作り1000円、所要約1時間。好きな香りを選び、成形も飾り付けも自由自在 〈右下〉レストラン ミッレフィオーレの「桜エビと季節の青菜のペペロンチーノ」1450円

親子五代 釜鶴ひもの店 自家製無添加アンチョビ3本

親子五代 釜鶴ひもの店 自家製無添加アンチョビ3本

創業以来、五代にわたって続く「釜鶴ひもの店」は、熱海を代表する老舗干物店。江戸時代から150余年受け継がれてきた伝統的な塩蔵技術を応用し、現代風にアレンジした「自家製無添加アンチョビ」は同店の看板商品の一つです。地元・相模湾で獲れた新鮮なカタクチイワシと天日塩、有機オリーブオイルのみを使用し、じっくりと熟成させ、無添加・自家製のフレッシュなアンチョビに仕上げました。鮮度と旨みが凝縮され、素材そのもののおいしさが際立つ味わい深い逸品です。
※掲載の「お礼の品」は品切れや季節の都合で受付を終了・中止していることがあります。

〈左〉臭みがなく、フレッシュな味わいが特徴の自家製無添加アンチョビ。パスタやサラダなどの料理の味付けに 〈右〉熱海銀座通りに店を構える、釜鶴ひもの店 本店。常時30種類以上の干物が揃う

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SPOT LIST

熱海サンビーチ(あたみさんびーち)

【電】0557-86-6218(熱海市公園緑地課)【住】静岡県熱海市東海岸町【交】JR熱海駅から徒歩11分【料】【時】【休】散策自由【P】445台(市営駐車場利用、30分100円)

起雲閣(きうんかく)

【電】0557-86-3101【住】静岡県熱海市昭和町4-2【交】JR熱海駅から伊豆箱根バス相の原方面行きまたは起雲閣循環バスなどで約10分、起雲閣前下車すぐ【料】入館510円【時】9~17時(最終入館16時30分)【休】水曜(祝日の場合は開館)【P】37台

アカオハーブ&ローズガーデン(あかおはーぶあんどろーずがーでん)

【電】0557-82-1221【住】静岡県熱海市上多賀1027-8【交】JR熱海駅から東海バス網代行きで約15分、ハーブ&ローズガーデン下車すぐ【料】入園1000円(5月15日~6月10日は1300円)【時】9~17時(最終入園は16時)、ほか施設により異なる【休】12・1月の火曜、その他臨時休業あり(12月29日~1月3日は営業)【P】100台

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