沖縄本島のほぼ中央に位置する恩納村は、東シナ海に面した海岸線沿いに
大型ホテルが立ち並ぶ国内有数のリゾートエリアとして知られています。
今回はドライブ途中の立ち寄りに最適な産直施設「おんなの駅 なかゆくい市場」に注目。
恩納村ならではの特産物や名物グルメをたっぷり紹介し、その魅力に迫ります。
沖縄本島のほぼ中央に位置する恩納村は、東シナ海に面した海岸線沿いに大型ホテルが立ち並ぶ国内有数のリゾートエリアとして知られています。今回はドライブ途中の立ち寄りに最適な産直施設「おんなの駅 なかゆくい市場」に注目。恩納村ならではの特産物や名物グルメをたっぷり紹介し、その魅力に迫ります。
まずは、南北に約30kmと細長い恩納村のほぼ中央に位置する絶景スポット「万座毛」へと出かけてみました。万座毛は東シナ海に突き出した断崖絶壁。断崖の上には芝生エリアが広がっており、18世紀にここを訪れた琉球国王の尚敬が「万人が座ることができる広大な毛(原っぱ)」と感激したことからその名が付いたというエピソードも残されています。
芝生エリアには約300mの遊歩道があり、歩きながら周囲に広がる透明度の高い海や象の鼻に似た奇岩を眺めることができます。現在は整備が進められており、令和2年(2020)には展望施設が完成する予定だそうです。新しい施設からはどんな景色が見られるか、待ち遠しくなってきました。
〈左〉象の鼻のように見える奇岩や、ブルーのグラデーションが美しい東シナ海を一望できる 〈右上〉遊歩道が巡らされている芝生エリア。リゾートホテルや本部半島方面を眺めることもできる 〈右下〉サンセットの名所としても有名で、日没の時間帯は夕日鑑賞を楽しむ人で混み合うことも
万座毛から南へ約10km、恩納村の南端エリアに「おんなの駅 なかゆくい市場」があります。「安心、安全、安価をコンセプトに恩納村の地場産業の支援や雇用促進を目的に作られました」と教えてくれたのは、平成16年(2004)の開業時からのメンバーで広報などを担当する水野明美さん。
その言葉通り、店内には季節のフルーツや野菜、恩納村近海で養殖が盛んな海ぶどうなどの海産物も揃え、海の幸山の幸がてんこ盛り。取材を行った9月は、島バナナやドラゴンフルーツが目に付きました。冬から春にかけては、柑橘類や「森のアイスクリーム」と形容されるアテモヤなどが増えてくるそうです。
〈上〉フレンドリーでユニークなスタッフが多く、レジや販売を担当する比嘉真さんもその一人。抱えている島バナナは取材時の値段で6560円 〈左下〉村内で採れた野菜やフルーツが並ぶ農産物コーナー 〈中央下〉1階のみやげコーナー。2階には直営のベーカリーもある 〈右下〉美らドレッシング410円、マンゴージャム580円などオリジナル商品も充実
おんなの駅なかゆくい市場の魅力はなんといってもここだけでしか味わえないフードやスイーツの数々。屋台のようなテナントが軒を連ね、カマボコ、沖縄天ぷら、沖縄そばなど、ファストフードからしっかりとお腹を満たすメニューが揃っています。
まずはフードからご紹介しましょう。「てびち唐揚げ南蛮黒酢たれ」2個550円は、テビチ(豚足)をじっくり煮込んだ後、油で揚げオリジナルのタレに漬け込むなど、ひと手間かかった渾身のメニュー 。豚足がファストフード感覚で味わえるとあって創業以来の名物となっています。
平成31年(2019)3月にオープンしたばかりの「Curry Savila」ではユニークなカレーを見つけました。長寿を願いウコンなどさまざまなスパイスを使ったカレーで、チキンや豚肉、冬瓜など5種類の具材が入っています。ショウガをたっぷり使っているため、身体の芯からジワジワと温まってきます。これは身体によさそう!
〈左上〉通路沿いに店舗が軒を連ねる 〈左下〉5種類の具材スペシャルプレート980円。ウコンライスは沖縄本島を模っている 〈右〉てびち唐揚げ南蛮黒酢たれは「豚三郎(とんさぶろう)」にて。表面はカリッと香ばしくリピートしたくなるほど
また、なかゆくい市場はスイーツが充実していることでも有名です。「琉冰Ryu-pin(りゅうぴん)」は、ピラミッド状に盛られたカキ氷、アイスマウンテンのお店で、カキ氷の上にマンゴー、パイナップル、パッションフルーツの果肉が乗ったアイスマウンテン(かき氷)トロピカルフルーツ1200円が一番人気で買い求める人々で賑わっています。沖縄を代表する果実が一度に食べられるだけあって行列ができるのも頷けます。
「カナちゃんパーラー」で味わえる素朴なマンゴーぜんざい600円や揚げたてのサーターアンダギーが楽しめる「三矢本舗 おんなの駅店」などもあり、心行くまでスイーツやデザートが満喫できます。「各店舗がそれぞれ工夫して個性や特色を打ち出しているのが強みですね」と水野さん。
施設名に入る「なかゆくい」は、沖縄の方言で休憩の意味。ドライブの途中に立ち寄って、“なかゆくい”をしながら、個性派グルメを楽しんでみてはいかがでしょうか。
(2019年10月)
〈左〉カットされたフルーツが宝石のように輝くアイスマウンテン(かき氷)トロピカルフルーツ 〈右上〉沖縄ぜんざいにマンゴーの果実がゴロゴロ。甘く煮た金時豆とマンゴの相性のよさにびっくり 〈右下〉三矢本舗ではココナッツ、田芋、バナナなど8種類のサーターアンダギーを用意。1個90円
バラエティに富んだ体験プログラムを実施している「ニライカナイ」が提供する、現地で使える体験チケット。斧や鎌を使ってサトウキビの刈り取り体験を楽しんだり、搾り機を使って黒糖作りにチャレンジできます。出来たての黒糖はパックに詰めておみやげにも。また黒糖作りの後は、特製キビシロップ黒糖かき氷(冬はホットキビジュース)を味わえます。
※掲載の「お礼の品」は品切れや季節の都合で受付を終了・中止していることがあります。
めったにできないサトウキビ刈りにチャレンジしてディープな沖縄を体験!
万座毛(まんざもう)
【電】098-966-2893(恩納村観光協会)【住】沖縄県恩納村恩納【交】沖縄自動車道屋嘉ICから車で15分【料】無料【時】見学自由【休】無休【P】50台 ※2020年3月まで整備工事を実施予定
おんなの駅なかゆくい市場(おんなのえきなかゆくいいちば)
【電】098-964-1188【住】沖縄県恩納村仲泊1656-9【交】沖縄自動車道石川ICから車で10分【時】10~19時【休】無休【P】150台